ボーバの防爆仕様について
語句の説明
- ボーバの送信機は「本質安全防爆構造」としての防爆構造規格に適合しています。
- ボーバ標準構成の受信機は、アンテナバリヤを介した安全場所への設置用ですので防爆構造ではありません。
- オプションで「耐圧防爆構造」としての防爆構造規格に適合するものを用意しています。
本質安全防爆構造
電気機械器具を構成する部分の発生する火花、アーク又は熱が、ガス又は蒸気に点火するおそれがないことが点火試験等により確認された構造をいいます。
耐圧防爆構造
全閉構造であって、可燃性のガス又は引火性の物の蒸気が容器の内部に浸入して爆発を生じた場合に、当該容器が爆発圧力に耐え、且つ爆発による火炎が当該容器の外部のガス又は蒸気に点火しないようにしたもの。
接合面を有し、容器内部爆発による火炎をここで冷却して外部爆発性ガスの引火温度以下にする構造を有するものを耐圧防爆構造品といいます。
防爆に関する法律
以下の法律で危険場所には防爆機器を使用するように決められており、ボーバはこれに合格しています。
法令 | 労働安全衛生法 | 第42条 | (検定取得義務) |
省令 | 労働安全衛生規則 | 第280条 | (防爆構造電気機械器具の使用基準) |
機械等検定規則 | 第8条 | (型式検定の基準) | |
第10条 | (型式検定合格証の有効期間) | ||
第14条 | (型式検定合格標証) | ||
告示 | 電気機械器具防爆構造規格(防爆構造の記号・防爆構造のあらまし) |
危険場所の分類
0種場所 | 爆発性雰囲気が連続的又は長時間持続して存在する可能性が有る場所 |
1種場所 | 正常状態で爆発性雰囲気が育成される可能性が有る場所 |
2種場所 | 異常状態で爆発性雰囲気が育成される可能性が有る場所 |
非危険場所 | 異常状態においても爆発性雰囲気が育成される可能性が無い場所 |
それぞれ検定を取得している発火度、爆発等級の範囲内で本質安全防爆構造の場合は、0種、1種、2種場所のすべてで使用可能。
耐圧防爆構造の場合は、1種、2種場所で使用可能。
防爆の検定内容(防爆表示記号)
送信機 | |||||
ボーバ6000 | |||||
防爆表示記号(構造規格) ia2G3 | |||||
i | 本質安全防爆構造 | ||||
2 | 爆発等級 | ||||
G3 | 発火度 |
アンテナバリヤ(オプション) | アンテナ | 耐圧防爆箱入り受信機(オプション) | ||||||
防爆表示記号(技術的基準) [Ex ia]ⅡC |
防爆表示記号(技術的基準) ExiaⅡCT5 |
防爆表示記号(技術的基準) Exd[ia]ⅡBT4 |
||||||
Exia | 技術的基準の本質安全防爆構造 | Exia | 技術的基準の本質安全防爆構造 |
|
Exd[ia] | 技術的基準の耐圧防爆構造 | ||
IIC | 爆発等級 | IIC | 爆発等級 | IIB | 爆発等級 | |||
安全場所設置のため発火度表示なし | T5 | 発火度 | T4 | 発火度 |
ボーバの設置場所
標準的な機器の設置場所と機種選定は下記のとおりです。
1.送信機と受信アンテナのみを防爆(基本パターン)
送信機 | 危険場所設置 | 本質安全防爆構造(a) |
受信機アンテナ | 危険場所設置 | 本質安全防爆バリヤ(b)と組み合わせ使用により本質安全防爆構造となります。 |
受信機 | 安全場所設置 | 一般品を使用 |
以上のように、ボーバでは受信機を安全場所に設置し、受信アンテナはアンテナバリヤを介して危険場所に設置する方法を標準的使い方という位置付けにしています。
そうすれば、安価な標準型受信機を普通の場所(安全場所)に設置し点検できます。
2.送信機・受信機ともに防爆
受信機まで危険場所への取付が、どうしても必要な場合には耐圧防爆箱に受信機を収納する方法で検定を取得した耐圧防爆受信機を使用します。
送信機 | 危険場所設置 | 本質安全防爆構造(a) |
受信機アンテナ | 危険場所設置 | 防爆受信機(c)と組み合わせ使用によりアンテナは本質安全防爆構造となります。 |
受信機 | 危険場所設置 | 耐圧防爆構造(c) |
受信機を防爆仕様にする場合はアンテナバリヤも耐圧防爆箱取付専用タイプになります。