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波乱の社史
第1章 大混乱の継業前後
2 創業のカラクリ

朝日音響機器(株)の経営者で実質社長たる専務取締役のY氏から、従業員のHとSが、言い渡された事は、次の様な事であった。「家電店の方の経営に忙しく、工場の方には あまり顔を出していなかった間に疎遠となってしまい、工場の皆と気持ちが離れてしまった。この際、君たちで経営してみたら心機一転して上手く行くだろう。似た商号で、当面は今の場所を使って営業して好いから、現業を引き継いで欲しいが、いずれは今の大仕事が終われば こんな人数も場所も不要になるから、人も減らせて、もっと小さい場所へ移転すればよい。」っと言う物だ。

実は、この話には、身勝手な裏が有ったのだ。

 

「大仕事が終わり、人数も場所も不要になるから」っと述べている大仕事とは、セガ・エンタープライゼス(現:セガ)と、日本ビクターに対する、一括大量受注の事で、実は、この2受注が決まったからこそ、それまでの長期赤字を一掃出来、「儲けが、残る時点の、ここで閉業しよう」っと思う元になった筈の事なのだ!・・・食い逃げ切り捨て!!!・・・

 

実は、前法人:朝日音響機器が、オーディオ業界にボイスチェンジャーなる商品を製造販売していた物の、これには、かなりな無理が有ったのだ。部品の仕入れルートや単価が、普通のオーディオ機器メーカー並みでなく、経営者Yが前から経営していた家電店の仕入れルートと近い筋からの仕入れだったのだ。従って殆どの部品単価は筆者達が趣味で、物を作ろうと店頭小売りで部品を買う様な値で仕入れて生産していた・・・・メーカーとして・・・・で在る・・・・・・。例えばプリント基板上に並ぶ抵抗という部品一つの、メーカー仕入れ価格なんて1-2円の物が、ユーザー価格や、小売店へのサービス部品価格では10倍の10-20円でも仕方ないのが普通だった。そういう値段で仕入れた部品の在庫が どっさり存在するのだ。その一方で、製品に関する独自設計部品になると・・・・キャビネット、パネル、プリント基板、梱包段ボール箱などだ・・・・そういう物は、少量発注では作ってくれない世界だった。そこで、とても5年や10年では売り切れない数量を買い込んでいた。これも、高額の在庫だ。これらは会社の帳簿の上で、在庫と言う扱いで決算を黒字には出来るが、資金は枯渇して支払い不能に陥る。・・・・困っただろう。

 

その一方で、営業担当は全国に物を売って回り、売れば売るほど、その売上額を、手形という形でしか回収してこない。中小の販売先は支払いを現金でなく、約束手形と言う物で支払うのだ。これを貰ってきても、「何十日後に支払います」との約束なので、その期間だけ待たないとイケナイ。こちらが、現金で支払うのには間に合わないのだ。

どうすればよいのか?何通りか?在る。

①こちらも支払いを、この約束手形で支払うのだ。しかし、給料等、そうは行かない物が、多々有る。それに、約束手形の発行額という物は、経理上借金扱いになり、赤字決算へ結って行く事になる。帳簿上だけだから好いのか???

②貰ってきた手形を、どこかで現金に交換して貰う。これを割引と言う。これも期間中は借金扱いとなる上に、当然金利を取られるので金額が減る。それに、その割引自体を させてくれるか?どうかの敷居が高い。帳簿上だけではない純然たる借金扱いなので厳しいのだ。それで担保を出せという話がきつくなり、経営者という者は、自分の住居の土地建物をたいていは、そういう事の担保に入れている。それで、手形支払いをした相手が倒産したりすれば、自分の住んでいる土地建物を金融機関から担保物件として取られてしまう仕組みになっているのだ。何とも理不尽だが、世界中の日本だけで発達した商業手形という仕組みが、こういう制度を生んでしまったのだった。

それで、営業のSが成績を上げて売れば売るほど、経営者のYが焦る様になっていた筈なのだった。

 

筆者が入社後設計した機種でセガ、ビクター2社への大量受注が決まり、経営者Yは、ほっとしただろう。特にセガ社は現金支払いの外資会社だった!後に個人用ゲーム機で有名になるこの会社は、まだゲームセンターやジュークボックスの商売をしていた。まあ欧米のマフィアが扱う市場と同じ業界を相手としていた訳だ。

この話は、後日、全く別の世界の友人からの話と一致した。或る友人が米国で遊んでいて、急に「東海岸から西海岸へ行こう」と言いだした時に、時間的に間に合う訳が無いのに「飛行機で行く」と言いだしたのが居て、どういう事か?別の友人に問い質した処、奴の家は自家用機を持ってるのだよ」という話になった。その奴の家って言うのが、セガの経営者で、「で、飛行機持ってる奴の家って何をやってる家なの?」というと「奴の家はピンボールのメーカーだ」って話だったそうです。コインを入れるとピンポン玉位の玉が、水平に置いたパチンコ台の様な機械の中に出てくる機械です。両側のハンドルレバーを操作して出来るだけ長く、ボールを跳ね返し続けるほど高得点という球技機械なのですが、結局は、子供の小遣い銭を巻き上げる機械に過ぎない、やくざな業界・・・・!

取引開始を前に、先方の工場にも行って来ましたし、その前に会社案内も見ました。社長名はデビッド(だったか?)ローゼン・・・顔写真は目尻の下がった南イタリア人風・・・・近年聞けば、この社長の夫人は日本人で香川県人とか・・・・

結果的に2ロット合計2000台の納入が出来ました。

他方の日本ビクターは1ロット100台で終わってしまいました。

 

しかし、どちらも実は薄氷を踏む以上に酷い、綱渡りだったのです。取引契約書のカーボン紙コピーを見ましたが、この手の契約の定石通りの事が書かれていました。当時の筆者は、そうした事の意味を、よく知りませんので気にも留めませんでしたが、実は、当時こちら側からの契約違反だらけなのです。この【こちら側】っていうのは、今の筆者の会社ではありません。前法人Y氏による朝日音響機器(株)の事です。なぜなら当然に、セガやビクターから音響機器であるボイスチェンジャーのOEM品を大量一括受注したのは、その前法人に相違ないのです。新法人は、その後の設立ですから・・・・・そして、この事実こそが、契約違反ズバリそのものなのでした。「この契約による受発注の内容を第3社に請け負わせては、成らない」っと言う、条項が存在し、業務の丸投げを禁止していたのです。まさに事実関係は、この通り業務の丸投げ下請け関係で、電機業界一般の外注業者関係では有りませんでした。新設(新法人)である筆者の朝日音響(株)が、旧(前)法人の朝日音響機器(株)になりすましていたのですから・・・・。

外部から見れば全く同じ会社に見えた筈でしょう。同じ場所にいて同じ電話番号で、同じく(朝日音響機器も)「はい朝日音響です」っと電話に返事して出る。元々、機器と言う言葉は略して喋っていたのだ。普通株式会社まで喋ってしまわないのと同じ事だ。

 

この様に、なりすますメリットは、何処に存在したのだろう???前法人の前経営者からは、・・・・

1) 前法人の業務を終了して、全従業員達に引き継ぎした場合に、閉業は整理・倒産と同様に見られがちだが、相変わらず営業続行している様に見えて好都合。

2) 前法人が、帳簿上黒字でも、多くの不要在庫によって資金難だった物を、新法人に買い取らせる事で、前法人は、資金問題が解消し、現金豊富となる。

3) 働きに不満であった古参社員を新法人の経営者とさせる事で、上手い解雇処分だった。おまけに、その新設法人が倒産すれば、「それ見たか!、お前達の能力(働き)は、ソンな物だ!」っと嘲笑出来る。上手く行けば、相変わらず自分が経営する会社の様な、振りをしていれば好い。

 

しかし、この3)項は、大きな取引先との契約の場合、殆ど契約違反となる事項であった。仮に丸投げでなく、新法人も又、前経営者が経営していたとしても、又、前法人が、新法人に名称変更したとしても、殆どの場合皆、契約違反となる内容だったのだ。

なぜなら、こうした契約の意味として、大きい会社からの虐めという側面が一つ・・・・・何かを口実に虐めてやろうという事を本質に置いていれば、どのように装っても、会社経営に変動が有ったという本質を追って、とことん虐めに掛かっている事は確か!

もう一つの面は、こうした契約が、経営者個人対個人の人間性に対する契約だという考え方の面らしい事・・・・その経営者が代わったらしい事を、どの様に取り繕おうが、逃れさせまいと言う本質で迫る契約にされているという面であろう事・・・。

どちらの面であっても、ごまかしてる方が無駄であり駄目に決まってる。両方とも違反が成立してたのだ!・・・

 

・・・処が新法人は、ボロも出さず、倒産もせず、上手く、やり過ごした。それどころか、新商品で脚光を浴びて居る。・・・すると、3)河野(偉そうに嘲笑しようって事が出来ないが経営者)・・・それに、脚光を浴びてる中のマスコミ報道では・・・「前経営者が、相変わらず経営者の座に在るなんて思える状態には無い!別の経営者が度々登場する・・」・・・これは、ストレスだ・・・早く潰してしまわなければ目障りだ!・・・って。

 

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