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波乱の社史
第1章 大混乱の継業前後
3 ベテランの『素人』社長 即交替

「スタンバイ」カタログ画像1新法人(現朝日音響)が 1977年(昭和52年)2月に登記されると共に、筆者はマイカ-用ラジコン始動装置《スタンバイ》の設計に入った。

当初の専務Hが自分自身の車に《ワイヤレス・マイク》を改造した、《ラジコン始動装置》を付けていた事に注目し、次期商品として 考えたのだ。

そのままでは すぐ真似されるだけだ。単に本物の車のエンジンを掛けるだけでは、混信が有れば誤動作する。それに機能も合わない物だった。

そこで、その誤動作対策として筆者がアマチュア無線私設中継所の、遠隔操作に使っていた方式を使う事にした。

 

この時 特許出願したのが《ワイドスペクトル変調》と、後に称される物で 現在に至る物だ。(今、有る用語を使えばISDN/ADSLでUWLの無線だった。)

そしてHの物とは《エンジンを掛ける事実》以外、全く異なる物を設計する。

 

その理由は 企業として非常に大事なので、述べよう。

 

1.アマチュアとして 1台 売る事が出来る事と、量を(少量でも)生産出来る事とは全く別の事だ。

 

2.機能を満足しているだけでは、決して商売にならない。《車》を例にすると、一人乗って走れば それだけで良く、いくら故障しても良い訳では無い。又、乗り心地も必要だし、コストも低くなければ製品としては売れない。

 

3.適当な販売価格を達成し 品質が一定の良さに保てており、販路と需要が無ければ商売にならない。
→ 『量と品質の保持』

 

趣味で作った物が売れるのは商品の《希少性が保てる黎明期》のみであり、現在の《工業力と経済力を 有する日本社会》ではそれで何ヵ月もの期間は存立し続ける事が出来ない。

→ 『競争力の長期保持』

 

そうでなければ 全てのカ-マニアは自動車の,全てのアマチュア無線家は無線機の、メ-カ-に成れるはずだ。

我社がメ-カ-として成立しているのは、その全ての条件を備えていたからだ。

 

さて一方で 新法人の初代社長となったSは、この自動車電装品をアミュ-ズメント機器《ボイスチェンジャ-》の業界へ売り込んで歩いた。
何故か?

Sは新しい事に取り組める性格の人間では無かった。従来どおりの事しか、しないのだった。

 

後日 前経営者Y氏にも指摘されるのだが、既存の客先にしか営業をしなかった。

この為《商社的に仲介するだけで高利益を取る業者》が、はびこる。

全員、安易すぎる!・・・・・・・・

それらが群がって皆で競争となった!

 

しかし 短期的には運良く(長期的には運悪く)これらの営業先の ひとつ《O製作所》が総発売元を買って出た。

 

同社は 法人登記の無い個人経営で、4人兄弟の内の3人が長男を社長にして働く《店舗改装業者》であり、《ハワイチェ-ン》等の いわゆる《飲み屋》を工事していた。

ジュ-クボックス(今ならカラオケ)を扱っているため、当社の《ボイス・チェンジャ-》も扱っていた。

総発売権を与える交換条件は

1.当初1000台を総額の1/3の前渡金により、買い取る事の保証

つまりは、資金全般に対して信用が無い業界なので現金取引が慣例だった。これが我が社には全部現金収入となった。それで前経営者や銀行の思うツボに嵌らなかった

2.毎月300台での3ケ月先 までの予約・・・・だった。

O製作所 カタログ 画像

かくして契約は成立し書面化する一方、8月には発売に漕ぎつけた。

 

《O製作所》は 予定通り前金を払って販売を開始したが、電波,電子回路,自動車電装の どれひとつ 知識が無い。

説明は出来ないし 指導も出来ない。

発売元は、《従来予定していた利幅》だけを確保して、2次店に任せようとする。

発売元 カタログ記載例1 画像発売元 カタログ記載例2 画像

たちまち 製造元と取引の無い《偽の総発売元》が何社も出来る。しかし その業者達も、技術的無能と 利益率設定の高さは、同じ事。ペ-パ-マ-ジンや、並の事業利益では我慢出来ずに あっと言う間に定価は吊り上げられて、カタログの定価より高く卸されている。皆が皆、何の付加価値も付けないにもかかわらず、何割もの利益を取る・・・場合によっては仕入額に対して何倍もの額を設定して次へ売ろうとする。

 

「スタンバイ」広告画像この様に メ-カ-や商社としてのポリシ-を持って無い素人達だから、営業先で何か言われると 帰社して《鸚返し》に、出来っこない要求をする。誰の(何処の)社員の積もりなのか?

すでに売られた商品自体の仕様や価格が、逆登って変更出来る物か!

 

更に我社の《素人》を含め営業知識が不足なのか 国語の知識が不足なのか、モウ、らりってしまって、めちゃめちゃになり、まともな事を喋れて居ない。?!?

《フルコミ》 (フル・コミッション販売)、

《フリコミ》 (振り込み支払い/入金)、

《クチコミ》 (口コミュニケーション営業)が、ごちゃまぜで語られていた。

それでも筆者には「客の要望を聞くのが営業だ。それを聞くのが製造だ。」と、ばかり迫る。

「客の言う通りするのなら 営業で無くても、誰でも出来る。そのままの自社の商品を説明し、客を説得出来るのが 営業だ」という話を聞くのは8年後に 初めて《本物の営業である人物》が入社しての事だ。

 

「スタンバイ」紹介記事例 画像実際 発売後のテレビに「ラジオの機能を追加しろ」と言われても 出来ない。たった1台だけ出来ても、商売には ならない。この問題は先に述べた 車での例における、品質、採算性、サービス性、量産性と言った事と同じ事だ。物理的に可能でも《営業の成立要件を欠く物》になるのは、前述した通りだ。(と言う事は駆け出しの筆者が 営業感覚:経営感覚を総合的に持っていたと言う事か? それとも持ち前の論理制を崩さなかった事が正しかったのか?)

 

こうした中では、当然《総発売契約維持》の今の契約を 販売量(入金額)と言う契約条件が満たされず、それに連動して《総発売元契約破棄》と、運転資金の借り入れが必要になって来る。

思った様に(計画通りに)売れていないのだから、当然資金計画も、悪い方に狂ってくる。それでなくても順調でも悪くなる事が当然な様に仕掛けられていて、仕掛けた側は焦って嫌がらせを波状に追加してきていたのだった。

破棄すれば新規契約希望者との新契約で契約金が入ってくる!資金は豊富となる!!!旧発売元との契約金返還は?と言えば、それほど気にならない状態だ。予定通り売れなかった分の支払いに充当するという事で、かなりな部分を充当出来る契約になっているのが【契約保証】金の役目なのだ。

契約破棄に関して 社長Sは「《契約書には書いて無い、別の約束》が有って破棄しない。」と言い通す。

又 「借り入れせずに、とにかく やってゆく。」と言うが、足りない資金を借りるでも無く,自分で出すでも無く,支払いを中止するでも無いし、具体策は何も無い。《とにかく》と言う具体作業は無い。

 

自分の給料も出なくなる事で行き詰まるS社長!汗

「スタンバイ」カタログ画像2「スタンバイ」カタログ画像3

そこで 揉めに揉めた上で、《扶養家族も資産も無い筆者》が代表取締役となって 借金を会社で行い、他の役員も その保証人になる・・・という事で決着した。

「扶養家族も、資産も無い」・・・っと言う意味は、・・・・たちまち怯える材料が一つも無いという意味だった。扶養家族に怯えるというのは、年長の同僚2人には扶養家族があり、養って行かなければならぬ立場と言う事に対し、筆者は独身で、家族は両親と弟と妹っと言うだけだった。

又、資産がないのは、働き初めて未だ10年に満たず、それまでの全給与を累積しても、土地建物を買える額には達さないし、親や、祖父母、曾祖父母からの相続も贈与も受けていない状態だったから当然の事だった。それに対し、前記の2名は、親からの贈与や相続で時便自身名義の住居と、その土地を持っていたので、それを担保にされて、失う事ばっかり心配して何も出来なかったのだった。 事実、この内の一人の父母というのが、知人の保証人をした為にこの問題ズバリで、蒸発していたらしいとは、本人の話だった。

 

銀行からの運転資金100万円借入を巡って、朝日音響株式会社代表取締役Sっと書いてある事が、S個人の借金だと主張して、それ以外を理解しないSが、代表取締役の座を降りて専務に代わった。専務のHが普通なら代表取締役に就任すべき筋合いの処、畏れる物は同じで「就任は嫌」という訳から、その次の筆者:常務取締役が代表取締役まで2階級特進?御成った。ただ2人とも、この借入金に対する連帯保証人にはなった。

連帯保証人というのは(連帯と言う言葉が付く単なる保証人と違い、債務者借入人:支払い義務者と全く同じ義務を負うのだ)S個人にしてみれば、最初にままの借り入れたのならば、支払い義務者はSでなく、会社であり、S個人は単なる保証人で在った。会社が払わなかった時に、単に支払いを促す程度の努力義務程度しか無い・・・・のにこじれて、やり直しての借り入れでは、不信感からか?連帯保証人になり、支払い義務者の会社が払わない時には代わりに個人が払うべき義務!・・・っと成った・・・馬鹿みたい・・・

 

会社の代表者としての名が記載されているのを見てて「これは個人の借金契約だ。俺個人は借金などしない」っと言い出して聞かなかった事実は、会社に借金を させないで上手く行かせない為の口実手段か?と思えば、そうでは無く、彼名義での特許出願を見て「俺の名も有る」っと喜んでいた程だ。彼の母校の商業高校では、法人と個人の違いさえも教えないのか?その区別も付かない者が卒業するのか?・・・・

 

必然的に 社長Sが専務に,専務Hが常務に,常務の筆者が社長になって、登記変更をした。

いざ 借金の書類作成になってSが、「保証人はいやだ。」と言い出した。(良かった筈なのに・・・)

全て手を引いた筈の前経営者Y氏に泣きついたが、逆に説得されて 渋々、保証人の印鑑を捺印した。

 

Y氏にすれば、今後、此で余計に揉めるとでも見たのだろうか?・・・否、よい方に考えてあげれば、此処で分裂し資金繰り不能で黒字倒産すれば、Y氏の旧法人が、大手2社と契約し納品中のOEM供給品がストップしてしまうし、調査会社により、酷似したなの会社名での倒産記事が出る。すると大手2社からは、契約の丸投げによる契約違反として、契約解除と弁償を問われるし、近隣では、Y氏の経営が破綻したものと思い込まれてしまう・・・っと言う率が高い!此は避けないとイケナイ・・・・当たり前だろうが、当時の筆者達は、そこまで知らなかった。まじめに対応していただけだった。

 

その後、「河野君は 社長に成りたかったから、借金を進めた。」とか 「この会社には 本当の意味での社長は居ない。」 「社長だったら、営業の俺にも営業を指導してくれ。」 「営業は おまえが行け。」等と社内で主張した。

そりゃそうだ。誰も社長を しないから、代理をしただけだよ、バカが・・・・。

筆者は丁重に それぞれ正面から対応していたが、他の者は段々と、Sを相手にしなくなって行った。これが設立の年の秋だった。

 

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