産業機械用無線操縦装置-朝日音響株式会社

地方パートナー店募集中

↑メールはこちらへ

業者頭越し直販は
有り得ません。

TOP > AO技術講習集 > 無線と真空管

無線と真空管

2000.1127講習 最終校正1221

1.無線の始まり

会社より先に 有ったと言う事で、社史よりも 無線の歴史の方から始める。
無線の一番最初は、今みたいに真空管もトランジスタも何も無かった時代に始まっている。
それは「無線制御と障害」あの解説書の最初の方に入っている。
昔は火花が電波だった。今でも単車が来ればテレビやラジオに入ったりする あのパリ
パリが もっと速い周期で・・・ザーっと聞こえる。それが 有るか無いか でモールス
信号を送っていたのが一番最初の無線。

それは丁度 日露戦争の頃で「敵艦見ゆ」を浅間丸が打った と言うのは、そういう
方法の無線だった。電波を強くするには火花を大きくする、アンテナを大きくする、それ
しかない。火花を大きくすればするほど、余所にも聞こえるので混信もする。
周波数という考え方は1つも無くて、電波が「有る」か「無い」かだけ。
電波と言う物を 一絡げにしているので、それが「来ている」か「来ていない」かだけ。
要するに皆 聞こえっ放し。


2.真空管の種類

もう少しすると、電波を綺麗な「波の形」にする為に 色々な回路が出来てきた。
私が初めてアマチュア無線に関わった時、出回っていたのは真空管。そのころの真空管と
言うのはST管と言うのと、それからGT管。
頭に電極が付いているのがGT管と言う訳では無い。ソケットが一定なのがGT管。
ST管と言うのはソケットに真ん中の芯が無い。更にST管に見えても違う物も有る。
これはST管で無い。なす管。ST管より昔に使われていた物。これは貴重な資料で、
私が手に入れて持っていた物。

真空管は真空管でも増幅用ではなく、ツェナーダイオードと同じ様な物も有る。定電圧
放電管と言って、中で紫色の綺麗な火が見える。これに流れる電流が大きければ大きい程
この火が大きくなる。この大きく成る具合いで電圧が一定以上に ならないように頑張っ
ている。

それから私が子供のころ出てきた ミニ(ア)チュア管という真空管。これぐらいの
真空管を5本とか6本使ったラジオが、テレビより少し前に普及していた。
テレビは今の半導体の数から比べると 真空管の場合は数を余り使ってなかった。ただ、
テレビは大きめの真空管を必要としていたので、その為に こういう一寸膨らんだ様な
大型の真空管が有った。

それから形状が全然違う真空管で、定電圧放電管と同じ様に増幅を一切しない物・・・
これはニキシー管といって、今の数字表示液晶の代わり。
この中に数字が奥の方から順に0,1,2,3・・・9とある。周波数カウンターでは、
これがケタ数だけ並んでいて、ネオンでボワッと光る。ネオンの看板で、パチンコのパが
抜けていたドラマが有ったが、同じ様な構造が、この中にある。

外見は これと似ていて、ここに緑色の丸い目玉みたいなのが扇形に開いたり閉じたり
する「マジックアイ」と言うのがある。これは何かというとメーターの代わり。
同調するとマジックアイは明るくなる。

それから大型の真空管になると、中で放熱するようにヒレが付いていたりする。
トランジスタでも当社の警報機「発破番」の様に出力を100ミリワットや200ミリワット
出そうというものでは、トランジスタ自身に放熱板が付いている物も 昔は有ったが、
今は後から放熱板を足している。

これはUHFの真空管。このヒレは何をしているかと言うと放熱。チムニーという煙突を
付けて その下からブロアーでダクトを通じて強制クーリングしている。
こっちの真空管には なぜフィンが無いかというと、フィンの代わりに 電極自体とか
ソケットからの放熱が手段として使われるようになったから。

UHFに使う為、リード線を引っ張っていたら これ自身が周波数が 幾らという低い
周波数の共振回路になってしまって、使い物にならない。こういう所に外から触る様な
電極を付けて、真空は真空でもセラミックチューブという、真空の所が本物のセラミック。
ガラスでは間に合わない。UHFのテレビの送信用に、こんな真空管を使っていた。


3.ラジオの始まり

私がアマチュア無線を始めるより前、子供の頃 テレビは未だ 全部の家庭には無い。
その頃も各家庭にラジオは何とか有った。当時のラジオで新しい物は ミニチュア管を
使っていた。ちょっと古い形になると、こういう形のST管を使っていた。

普通は1つの真空管が1つの役目をしていた。テレビも10本か15本真空管が有れば
出来ていた。ラジオで5本。それ位なら 町のラジオ屋さんが真空管やソケットを買って
きて、アルミのシャーシに穴を開けて 裏で配線して作れていた。今は そうは行かない。

最初のころのラジオは 今のスーパーヘテロダイン方式では無いのが殆どだった。
第二次大戦のころ。そういう方式のラジオは どうしているかというと、長いアンテナを
張って、ラジオの中の端子でアンテナを繋いでいる。アースも端子に繋ぐ。コイルが有る。

このコイルの形を見る限り、うちの製品のアンテナコイルと一緒。ところがラジオは
放送局に合わせて 選局毎に周波数を変えないとイケナイので、可変式コンデンサつまり
バリコンが有って グルグル回している。アルミの羽がついていて、それを回す。そして
同調した周波数だけが 結構強く出てくるのを真空管で 増幅してやろうと言うのだ。
真空管のシンボル(配線記号)というのはこういうの。トランジスタというのはこう。
最初のトランジスタは この矢印が逆のしか無かったけど・・・


4.ラジオの回路

こんな風に 入ってきた電波を増幅して 強くしてから聞こうと。
電池も何も要らないのが 鉱石ラジオやゲルマニウムラジオ。コイルにダイオードを
持って来て、そのまま聞いていた。後ろには何もない、イヤホンだけ。

それに比べて 真空管で少しでも大きくしてやろうという目的で真空管ラジオがある。
その増幅に真空管は大体1個で全てが終わっていた。基本的回路は出力端子のプレートに
高圧を掛ける。(他の用途として真空管で整流も やっていた)
プレートへの配線の途中に負荷と称するコイルがあり、更にバイアスと称してプレート
とは反対側のカソードに抵抗が入る。今のうちの回路のトランジスタでも皆入っている。

トランジスタが違うのは ここの入力のグリッド(トランジスタの場合はベース)にも
電圧を掛けなければ動いてくれない。真空管は それが無くても動く。
FETと良く似ていて ここに抵抗が無くても活ける。別の意味で多少抵抗を入れたり
コンデンサーを入れたりする事も有るが・・・

そうして1つの回路は1つの動きをして・・高周波増幅で入ってきた電波を そのまま
増幅する。その後 普通は検波。今はダイオードで やるが、当時は 2極の真空管を
使っていた。その検波のダイオードが、今うちでも使っている小さなガラスの、外観は
ツェナーダイオードと全く同じ様な物。

ところが電源整流用のダイオードは一回り大きい。電源に使っている黒いガラスの一寸
太い物。4個ひとまとめで使っている。それに相当する位の電源整流用真空管が これ。
これは良く見れば真ん中に隙間がある。2組がスタックされたダイオードが有るのと同じ
様に、これは双2極管。2つ同じ物が中に有る。

例えばトランスに巻き線が2組あり、中間タップが有って そこをアースしておいて、
ダイオード2つで整流する。そう繋いでおいたら、出力の波形は両波とも出る。
普通ダイオード1個だったら半分ずつしか出ない。これを半波整流。これは全波整流。
こういう真空管がこれ。この真空管は中で接続されているが、中で繋いで無いのが多い。
ダイオードの場合は 4つ組んでいるブリッジダイオードと言う物も有るが、真空管は
単体が大きく そこまで出来なかった。

これは大電流を流す電源用の真空管。 ところが検波だけの真空管で、今の米粒1個の
ダイオードと同じ様な働きをする真空管も有って、それでは余りにもバカらしいと言う
ので複合型真空管と言うのも現れた。
それは こんな真空管と、横に第2のプレートに相当するものが付いている。中には
3つ位も入っている真空管も出来たが、大概は 真空管1本で1つの機能だった。
ところが今のトランジスタ時代に なると仲々そうは 行かない。


5.真空管の働き

スーパーヘテロダインラジオは・・・今のウチの機械でもそうだが・・・コンバータと
いう回路が有って高周波増幅は無かった。ラジオ位なら無くても活けた。1本の真空管で
やってしまう。ウチの回路だと、これに未だ局発と言うのが付いている。OSCと書いてる。
そしてIF増幅というのがある。中間周波増幅。

入ってきた電波、ラジオの場合だと四国放送1269キロヘルツという電波を受けた
ければ、ここの455キロヘルツという周波数で IFと言う回路が受信するから、
1269との差の周波数を ここの発振回路で発振して、入れないと いけない。
つまり足し算した1724キロヘルツを発振するように仕向けてやれば、四国放送ラジオ
との差が455キロヘルツになる。中間周波増幅IFは、その周波数だけの専門の増幅
回路だから、結構大きな信号にまで出来る。その特定の周波数だけ検波すれば良い。

その当時は真空管で やっていた。ダイオードならヒーターに電力を使わなくても済む。
検波しただけではヘッドホン位でしか聞けない。そこで音声を電圧だけ増幅する。
電圧だけ増幅してもパワーが無い、と言う事で大きめの真空管で又 パワーアンプ、
トランスを通じてスピーカーを鳴らす。こういう風になっている。

この発振回路と混合とを 1つの真空管で済ました場合でも5本。5級スーパーとは
違う。これにまだ電源だけの真空管2極管があって、それと合わせて5級スーパー。6つ
有るのに何故か? この電圧だけ増幅する3極の真空管と、検波が一体になる様になって
いて、それで5級スーパー。これが標準型だった。検波の2極管機能は簡単で付け足し!

これを真空管ではなく トランジスタで、やろうとすると また大変。トランジスタ
1つを持ってきてIF増幅しても、どれほども大きくならない。トランジスタは小さい
から「メダカを少々食っても腹が起きない」様な物でトランジスタが2,3石要る訳。
トランジスタラジオの場合は 6石とか8石というのが標準に なってくる。
トランジスタの場合は まずコンバーターが有って、IFが2段ぐらいある。検波は
ダイオードだから数えない。低周波増幅がトランジスタ1石あって、パワーアンプは
トランジスタが小さいため並列に2つ。並列というのは少し変だがプッシュブルと言って、
2個使う方法がある。

波形が サイン波で上下対称な時に、上を受け持つトランジスタと 下を受け持つ
トランジスタを別々に用意して、それで6石標準ラジオ。
8石になると どうなっているかというと、コンバータで発振回路は独立しているとか、
低周波や高周波増幅が余分に付いているだけ。
なぜ真空管だと 1つで済む物がトランジスタだと2つ要るようになったのか? 
それは先に言った様に真空管がフナだったとしたら、トランジスタがメダカ位だから。


6.真空管の能力

真空管の種類と言うのはダイオードの代わりの2極管というのを皮切りに、3極管
4極管 5極管。2極は検波だけ。3極管にはグリッドが付いて、これが初めて増幅が
できる。4極管は成立するが 実際は余り実例が無く、5極管というのが多い。5極管の
変形でビーム管と言って この第3グリッドと言うのを止めて、別の仕切を繋いでいる
物が有ったりもする。

極数が多いと言う事で、トランジスタ2石分ぐらいの働きは頑張ります・・・と言う
様な回路になっている。それぐらいの力が有るから真空管は一本で済んでいた。
トランジスタで6石ぐらいだったら・・・ICになったら・・・ICだと1個という
言い方をしてしまえば終わり。ICと言うのは、トランジスタと同じ回路が 中に沢山
入っている。

しかし トランジスタには真空管と同じ様に、外に抵抗などを一杯 付けなければ
働かない。ICは それを できるだけ外へ付けなくて済む様にと頑張っているもの。
先の真空管やトランジスタの回路で 抵抗を入れていた。それは入力の電圧を或る程度の
高さにする必要性から、抵抗で電源の電圧を分けて何分の一かにしている。
その理由でも ICの中にトランジスタや抵抗等 複数の種類の部品を作るのは困難で
コストが大幅に上がるから、トランジスタだけで済まないか?
と言う事で 膨大なトランジスタ回路が入っている。

プリント基板を作るように1度回路を書いて、それを焼き付けてしまえば終わりだから
ICの場合は幾ら複雑だろうが1度のプロセスで終わりだから、同じ値段で出来るのなら
回路図上複雑で、外に部品が無くても済む様にとゴチャゴチャしている。
トランジスタ1つで済みそうな回路に 何十何百のトランジスタを使おうが、コストは
同じ為に 過剰サービスみたいになっているのがIC。人海戦術みたい。

それに比べると真空管というのは1本限りで結構な力を持っている。中には1本きりで
ラジオを作ってしまうのも有った位。もちろん 鉱石ラジオやゲルマニウムラジオと言う
物は何も要らない・・・真空管も1本も無い・・・のだから電気も食わない。
(その代わり感度が悪い)という事も有ったから、1本で済むということで、吃驚しては
いけない。


7.真空管の貴重品時代

中に レフレックスラジオというのは、真空管1本で2本分の働きをしようというのが
有った。うちの回路でいうとコンバータのトランジスタがあって、局発のトランジスタが
ある。2つ有るのに1つで済んでいて 1つ節約しているように思うが、もっと凄いのも
ある。

まずアンテナコイルが有って同調して、次の真空管に行っている。高周波増幅、電波の
ままで大きくしている。これはウチの回路でも コンバータの前にトランジスタ2石分位
付いている。それもトランジスタの能力が低いから2組付いている。
これで高周波のまま大きくすれば、後も又コイルで受け止める。普通 この後2極真空
管 又はダイオードで検波して、出てきた低周波を 抵抗とコンデンサーの結合で次へ
引き渡す。次の3極真空管で又 少し音を大きくしてやる。これ位だと次にヘッドホンを
付けるしかない。それは それで いいのだが・・・

ところが2極真空管なりダイオードで検波した信号を、もう1回 前の高周波回路へ送り
込んで、今度は低周波増幅を やってしまう。
普通 真空管だろうが何だろうが信号を増幅した後で、もう1度戻したりすると、発振
するのが当たり前だが、この真空管に対して先に扱ったのは高周波で 後のは低周波。
ここにも高周波だけ動く回路と 低周波だけ動く回路、つまり同じ様なコイルでも
オーディオ用のトランスみたいなコイルと、何回かしか巻いていない高周波のコイルとに
しておく。こっちは こっち、あっちは あっち、入出力の高周波コイルと直列に もう
1つトランスみたいな低周波コイルを付ける。ここにヘッドホーンを付けてしまう・・・
こんな事をやっている。

そうすると真空管が1本要らない、レフレックスラジオ。反射してグルっと戻ってくる
というラジオは真空管一本で スピーカーが鳴っていたという事も有った。


8.2重に働く訳

電波というのは普通周波数が高い。高周波増幅とは 電波の小さいのが入ってきたのを
大きくして出す。電波を検波して低周波(音)にするのだから、オーディオの方は 何も
変調が掛かっていなければ(音声信号が無ければ)直線が出てくる。そうではなく、もし
音が有れば凸凹した波形になるというのは 何時も言っている。

きめの細かい波形の電波が 大きな(時間の長い=粗い)ピッチで強弱に変化したAM
変調された電波(振幅が変化した)を真空管で高周波増幅した後には、元の形を保って
元よりも振幅だけが大きくなった波形が出て来る。だから増幅という。
それを検波すると きめ細かい波形のピークを拾った粗い波形(飽絡線という)だけに
なる。その粗い方の波形を もう1度 前の真空管に戻して入れると、この小さかった
電波に対してどうなるか? 波形の足し算をした事になる。

最初に入った小さい高周波変調波形が 後から入れた大きな低周波波形を中心線にして
こんなふうに描いた 波形が出来る。上下対称な部分は無くなってしまう。
きめ細かい元の波形自体は 新たに入れた訳でなく 最初の波形のままであって、発振等
悪い現象には ならない。

その波形を真空管は後ろに大きく増幅して出してくるが、先に電波を増幅して出した
(検波前の)高周波出力コイルには 低周波が出て来れないから、その高周波コイルと
直列に 普通はトランス(低周波コイル)を入れて 低周波成分だけを取り出す。
トランスの替わりに抵抗を入れても(安く済んで)良いが、抵抗は高周波にも 負荷と
して効果するので、その場合は抵抗と並列にコンデンサーを入れ、高周波をパスする。
そうして最初 小さかった低周波・波形も 大きくなったのが出てくる。

こうして真空管が高かったから 真空管の数が少なくても済むラジオを作っていた。
トランジスタでも 出た時は一緒。1本200円も300円もしていたトランジスタを
何個か使ってラジオを作っていた。
当時はトランジスタ1個ずつが箱に入って説明書がついてきている。真空管もそう。
200円や300円の製品1本1本に 特性表というのが付いてきていた。


9.スーパーへテロダインと変調

又 1つの真空管を「意図的に2つの別の働きをさせているのが常識」の 回路も有る。
周波数変換というのは本来、局部発信と混合の 総称であるが、トランジスタ1石なり
真空管1本で出来てる。
回路の働きとして 入ってきたAという周波数、それに局部発振器のBという周波数。
出力に出てくるのはA+B及びA-B。どっちが大きいか 大きさは解らない。
こういう回路に2石使う場合と1石使う場合・・・何故そんな必要が有るのか。
正統派でいえば発振回路と混合回路とは別だから、その通りすれば良いだけ。
ところが1石で、あるいは真空管1本で何故済むかというと、この発想を逆転させている。

一定の強さで電波を出している発振回路がある。最初1724キロヘルツで発振して
いる。そこへ四国放送1269キロヘルツが入ってきたら、最初の1724キロヘルツ
波形がビビる。
先の7項8項で述べたレフレックス回路の オーディオと高周波を一緒に扱おうと言う
場合は 一方が低周波なので ゆっくりビビる。しかし今回は高周波同士。

それも同じで発振回路が有って、それに 余所からの電波を加えたら ビビりの分が、
A+BあるいはA-Bになる。だから発振回路を持っていたら、それだけで周波数変換の
回路になる。但し信号の加え方として信号の大きさを適当に加減する必要は有る。普通は
皆 周波数変換回路と思っているから、ややこしく考えてしまう。しかし発振回路の発振の
強さを入力によって変えてやると思えば簡単だ。

ウチの送信機の発振のトランジスタがある。発振回路としては後ろにコイルがついて
コンデンサーがついて・・・トランジスタ特有の電圧を掛けて他の電波を逃す様に此処に
コンデンサーを置く。実は ウチのは発振回路そのもの。
でもFMの電波で声なり、ウチのデジタル信号を乗せる場合は どうしているのか。
ここへコンデンサーで デジタルICからの出力を繋いでいるだけ。

それは四国放送を繋いだのと同じで、ビリビリビリと その通りにウチの70メガなり
で発振している電波に全体が変わる。それで良いというのと同じ。
1つのトランジスタなり真空管の回路で、節約してか自然にか結構できる事は有る。


10.ラジオの製作

昔は真空管で町のラジオ屋さんが、ラジオを自分で組み立てても 工賃が合った。
メーカーが作っているのよりも町のラジオ屋さんが作っているのが安くて良いのが出来て
いると言う事も有った。イージーオーダーで キャビネットも希望通りに出来た。
しかし中の真空管がミニチュア管になり始めた頃からプラスチック製のキャビネットの
製品が高級品として出回り始め、それに従って 昔のラジオは四角いだけだったのが、
色々な形のラジオに 段々と格好が変わってきた。

筐も今はプラスチックを安物と思うが、当時はプラスチックの方が高価だった。
そういう製品がマスプロ化されて段々出てきた。そのころから町の電気屋さんが自分の
所で作っても全然値段が合わなくなってきた。


11.真空管の現在

最後に 真空管の話を付け加えておくと、重要な真空管が後3種類ほどあった。1つは
GT管のガラス部分を そのまま金属製にしてしまったもの。それから、ミニチュア管
より未だ小さいサブミニチュア管。直径が これの半分以下、長さは同じくらい。
足はソケットじゃなくてピンで、リード線が そのまま出ていてトランジスタみたいに
なっている真空管。
もう1つコレクションに持っていた筈なのが、どんぐり型のエーコン管という真空管。
それから、ちょうど電解コンデンサーにアルミの爪が生えたみたいな足の真空管。
こういう特殊な真空管も最後のころ使われていて、機器全体は殆どトランジスタで1カ所
だけが真空管というのが結構あった。

20年くらい前にソ連のミグが日本に亡命してきた時、そのミグには真空管を使って
いたと言うのは そういう部分だけ。要するにトランジスタとしては まだ性能が出ない
部分が有って、そこの部分だけ真空管を使っていた。そんな真空管を機会が有れば探して
おいて 又 見せようと思う。


講演集トップページへ
朝日音響スタートページへ