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回路の目的            

2000,0605講習 最終校正0613

   この前は「回路図」だったが今度は「回路の目的」

何の為に回路は必要なのか? 特に うちで扱う電子回路は 何の為に必要なのか?
こういう質問は 電気メーカーでは多分 無いと思う。なぜか? 電気製品を作っている
訳だから、当然と思っている。しかし電子回路なんか全然なくても、モノは できる訳だ。

例えば、旧食堂に置いてある 島田教授から預かった蓄音機(レコードプレーヤー)。
アサガオ型のラッパが付いて、その根本が フニュっと曲がって、針が付いてる。
ゼンマイを巻くだけで レコードが回って、別に電子回路が1つも無くても大きな音で
音楽が鳴る。昔は それでフォークダンスをしていた。 途中で音がフニャーンとなって、
慌てた先生が巻きに走る。ゼンマイを巻いておけば、電子回路が何も無くても大きな音が出る。
音量充分なプレーヤーが出来る。

同じ様に 単なる円錐型のメガホンを口に当てて言えば、トランジスタ・メガホンで
無くても十分に 拡声できていた。なぜトランジスタで増幅したり真空管で増幅したりと
電気回路を使わなければ いけないのか? それには なぜ電気が要るのか? 


「盤」と言う文字の所為か?レコードの盤も制御盤も 似た様な ところが有る。
我々に一番身近なクレーンでも 運転席にスイッチが有って電気配線が来ている。
そのスイッチの下に 何が有るのか? と言うと、クレーンの場合は 直接制御と言い
レバーの操作で 凄く大きな接点が、ナイフスイッチみたいに ガシャガシャガシャと
動いていたり、或いはONの場所に居る時だけカムが押す為に、くっつく接点が有る。
そういうスイッチでクレーンの運転は できている。
クレーンは、動力に電気が必要なだけであって、本来 制御には電気が要らない。

直接制御が スイッチ自身をレバーで動かしているのに対し、間接制御と言う物では、
動力源のモーターのみならず、別置きの制御盤でも 電気を使っている。
つまりレバーによるスイッチは 小さいスイッチで、モーターを直接切り替えたりせず
マグネットスイッチ(当社の製品内のリレーと 構造や原理は同じだが 黒くて大きい)
を 切り返しているだけだ。そのマグネットスイッチが モーターを切り替えて、高速/
低速を切り替えたり 停止したりする。

例えば無線で操作しようとするから 電気が要るのか?無線操作で無い物は沢山ある。
今上に書いた 間接制御クレーンは、無線操縦とは限らない。
有線でも ペンダントスイッチの押しボタンで操作しようとすれば、(受信機のリレーの
接点は 電磁石で接触するが、そうではなく)大型マグネットスイッチを使った、無線と
同じ間接制御化が 必須条件となる。
しかし運転台で 運転手が運転するのにも、どうして間接制御が 必要なのか?
それは、運転席を降りての 有線操作や無線操作を睨んで予定を組んで、そうしているが
運転席での微妙な操作に対しては 体感的な間隔が物を言うので、押しボタン式に統一
せず、今まで通りの操作方法に 統一しているのだ。


他に電気を使わなくても出来る物は 何が有るだろうか?例えば通信装置として電波で
電信を「新高山登れ」とか「敵艦見ゆ」を送るのに比べたら、同じ通信を送るのは 手旗
信号でも出来る。電気も何も要らない、赤と白の旗が有れば出来る。それと似た様に
今でもJRが腕木で やっているのが有る。あれと同じで通信は無線でなくて全部出来る。

無線が無くても距離が近ければ 声で「おーい!」「やかましいわ!」と できる。
その事は昔、社内講習会かエイ・オーの「なぜ電波を使うのか」というので やったはず
なので 今ホームページに揚がっている。
全部音波で通信をすれば、地球の裏側まで届く音を出すのか? 近所は やかましくて
どうにもならない・・・と、そういう話をした筈。それを もっと別の手段で伝えようと
して、たまたま電気に置き換えた。
テレビにしても電気で無くても出来る。昔、高柳と言う人がブラウン管を世界で初めて
使ったが、それ以前のテレビは どうしていたかと言うと、丸い円盤に穴が開いていて
グルグル回っていた。それで、動画の表示が出来ていた。

なぜ電気でなければ いけないのか? と言うことで、逆に電気以外には何が有るのか? 
電気より もっと凄いのは何か? と言う事なら今は光がある。
しかし光は あまり巧く行っていない。例えば電気回路に電気が流れる為に、うちでも
プリント基板に部品を並べて トランジスタだったら足が三本、それに対して銅箔が
エッチングという技術によって 配線の代わりに次の部品へ繋がっている。

これと同じ様に光を操作する素子が有ったとすれば、部品の足と足の間を光が通る様に
繋げば良い。(電気の場合)銅箔で やっているのを(光の場合は)アクリルのプリント
基盤でも こしらえて、透明な所と今までのベークライトなり エポキシの所が有って、
透明な所を彫刻機か何かで ずっと彫っていく。ここで光を出したら、(光が)残って
いるアクリルの部分を通って、次の光トランジスタにいく。
こうなれば光のプリント基板が出来る。電気で無くて済む様になる。今は電気の物が
部品だし、その部品が 出回っているから、電気に なっているだけ。


制御盤の話に戻ると、最初のクレーンというのは手で巻いていたから電気も用が無い。
ところが電気モーターが現れて電気で巻けるとい言う事になった時 初めて、その電気を
オン・オフする必要が出来てきた。オン・オフするのは一番簡単なナイフスイッチと言う
物が有る。昔は家庭にもオカメ(ブレーカー)の代わりに、こんな風なスイッチが有って
軸が付いていて、台が有る。ここに ちょうどナイフを受けるような2枚の金属がついて
居て そこに倒してきたら、真剣白羽取りの様に ここで受ける。
この両側が(白羽取りの)両手で挟まれた様に電気に接触するから オンになる。
モーターの巻き上げが始まる。それからクレーンだから、反対に回さないとイケナイ時が
有る。その時は反対側にも付けておいて、プラスマイナスを逆にしておけば好い。
X型に繋いでおく。すると こちら側に回せば正転、反対側は逆転で動く様になる。

これで良い様な物だが、クレーンには そういうのが沢山あって、上下だけでなく
左にも右にも回ると言う事になればレバーが、沢山ある事になる。実際 運転席に行けば
そう。しかも速度を変えないとイケナイ。
どうしたら好いのか?各速度別に触る所を沢山作って グルっと縦に回して使い始めた
のが 電車と同じ様なスイッチで、回すほど高速になったり 低速になったりする。
止める時だけは足でブレーキを踏む。ブレーキにしても 電気でなくても いける。
現実に運転席には 足の加減で調整できるブレーキが付いている。車と全く一緒、同じ
部品が付いている。止める方だけ油圧のブレーキで、感覚が そのまま残っている。
動く方は、電気が動力だったから エンジンをかけている訳じゃなくて、クラッチを
離して・・・と言うのは必要無い。


次に電気の方を どう調整するのかと言うと、いつも回路に出てくる抵抗で電気を沢山
伝えない様にしようとか、トランスで電圧を切り替えてやろうと。
そんな方法で速いか遅いか、力が有るか無いかを決めながらクレーンを動かしている。
ナイフスイッチが その為に何回路もある。
普通の回路図で描くと真ん中の丸いところから矢印が出ていて、それが幾つも有る。
いわゆるロータリースイッチとか セレクトスイッチという物で、超低速・低速・中速・
高速・超高速・・・と言う風に・・・・順番に切り替えて操作している。

ナイフスイッチの場合、ナイフを受けている側が「真剣白刃取り」風に 今は下から
出て、上から振り下ろされる日本刀の刃を 受けている。
そこから先へは動かないが、ロ-タリースイッチにした場合 両手を外周方向から中心へ
向けて出してやると 良い訳だ。ナイフスイッチの握る部分を 切り取ってやる。
そして根本を軸にして自由に回る様にして、ナイフの受けを 一定の角度毎に 
こしらえてやる。沢山作る。通り掛かった所に繋がる ロータリースイッチができる。
これを縦にして ハンドルを付けているのが 電車やクレーンの直接制御の運転席。

そうしておけば電気は一切要らないのに、なぜ間接制御盤を作って余分な電気が要る
様にしているのか? 間接制御盤というのはマグネットスイッチが有って、手元の
スイッチで切替えているのは、マグネットスイッチを切替えているだけであって、他の
抵抗などは切替えていない。これが間接制御盤。そんな事しなくても直接 手でやれば
良いのでは・・・と思うが、重い。ひねり方によって 電気の強弱が出る。

それから高速・低速が自分の自由になるが、却って先の操作が切替わらない内に操作
してしまい 故障してしまったとか、自動的にブレーキが掛かる様にしたい場合、自分の
手で自動的にと言うのは 有り得ない。
自動化しようとするとタイマーを組み込んで となるが、手で動かしているスイッチを
タイマーで切替えするのか?どんなタイマーで切り替えするのか? 大きなゼンマイの、
時間が来れば バネの横から棒が出てきて 蹴飛ばす様な そんなタイマーを使うのか?
そんな事は出来ない。

そこで簡単なキッチンタイマーの様な物で 音を出す代わりに小さなリレーが閉じたら
済む様にする為に、これを間接制御にして 小さなスイッチで動くようにしておけば、
いつでも どこでも できる。
そんな訳でクレーンの間接制御つまりペンダント制御の様になって、上げに何段も
スピードが有ると言う事では無ければ、上げは上げだけ、東は東だけしかないという
時に それをスピードコントロールしているのはタイマーによる制御盤の仕業であって、
「上げ」とすると「上げ」「もっと上げ!」「もっともっと上げ!!」「最高に上げ」と
スピードが上がっていく。

「東」とすると「東」「もっと東!」「モット早く東!!」「東最高速」と走り出す。
手を離すと「東最高速」と言って居たのが、急に弱い「東」になったかと思うと0に
なってしまって、ブレーキが そこそこの強さで掛かる。
ブレーキは誰が掛けたのか? 「東」を止めると自動的にブレーキが掛かる。
いわゆるB接点、反対の動きをしている。そういうのを制御しようとした時に 
こんな大きなスイッチが動く様な線を巻いてやるか? できない。
それで専用に作られたリレー あるいはマグネットというコイルを巻いておいて
電磁石で吸い付けて、そこにスイッチ接点が有ったとい言う様なモノを使う。

このスイッチも、今うちで言うマグネットスイッチは 一番小さい物で、2連になった
チェーンブロックに取り込んだ奴が有る筈。 黒板消しを2つ重ねた位の大きさで
ガチャンガチャンと動く。ああ言うモノになると それなりの電気を食う。
うちの受信機にも入れて置いたら良いが、受信機が そこまで電気を使えないと言う事で
透明の(完全に)リレーと呼ばれる小さいモノを使っている。
もっと小さいのを選べば・・・他のメーカーが小さいリレーを使っているから分かるが
・・・それでも出来る。ところが そうなってきたら今度 大元が そこまでしなくても
リレーを動かすのに トランジスタ直接駆動でも動く。

現に うちのリレーはトランジスタで動いている。タイマーにしてもトランジスタで
動いている間にタイマーを効かせば、コンデンサと抵抗だけでタイマーはできる訳だ。
モーターを回さなくても、電気回路のカウンターで数えていたら三回目にはカチッと動く
とか、保持するとか しないとかも、リレーを持ってきて くっついたら 隣の接点で
それを自己保持させて・・・とい言う事を しなくてもトランジスタの中、ICの中で
全部やってしまえば良い。ICは 中に素子が100も200も入っているので、そこで
プログラムだけ組んでしまえば こんなのは 要らない。そういう目的の為に 実は
トランジスタやICは 使われている。
何かの代理なのだが、その規模を説明すれば ガチャガチャ動く代わりにマグネット
スイッチが ガチャンガチャンと動いている、昔は それだけだった。
200Vだけ有れば 皆 動いていた。

ところが小さいリレーが使われて来た時、それに200Vもは掛けない。12Vや5V
でしか動いてないのだから 今度は定電圧回路を こしらえる。
100Vからトランスで低い交流電圧にして それを整流し直流にし、それを又 定電圧
回路で安定させて・・・何の為に こんなに手間かけているのか?
200Vの小さなリレーを作れば一緒ではないか? 200Vの小さな、余り電気を
必要としないリレーを 細い線を巻いて、ちょっと皮が剥げたら そこから漏電や放電
して・・・そんな物を作るのか?
あるいはタイマーでも それが大きい形で、モーターで回していってガチャンと言う
様なタイマーを作るのか? そんな事しなくても、オンオフ部分を大きいマグネットで
制御しても そのマグネットのコイル電流は小さいのだから、小さい電流の時点で ON
/OFFする。それを動かすタイマーなら 電流の小さい物でも 間に合うではないか。

一番極端な例が車のサスペンション。サスペンションというのは 漢字で書くと懸架。
喧嘩するのでは無い。車軸が伸びていてタイヤがある。車が走ると道路の でこぼこに
合わせてタイヤが上下する。その上下で揺れる度に車が いつまでも揺れるのかと言うと
そうではない。ショック・アブソーバという物が有って、揺れが何時までも続かない様に
摩擦(実は油に変えているが)で、出来るだけ少ない回数で収まる様にしている。
車軸が有って 揺れても構わない様にしている。これをヨーロッパの自動車メーカーは
長い時間を掛けて、この取り付け長さが、太さが太すぎると良くない、しなった方がいい、
3本のアームにすると良い、上下分けて その間にタイヤを付けると良い、傾きが云々と
全部、機械だけで 好い結果出してきた。

ところが電気が発達してくると日本のメーカーは そういうのを全てコンピューターで
設計して最後の結果だけ機械の大きさにした。100年かけて試行錯誤してきたものが
日本の会社はコンピューターでシミュレーションしてみて作れば 1回で済ませられる。

サスペンションでも、初期のスバル360では 驚くべきショック・アブソーバが
使われていた。スバル360というのはテントウムシと呼ばれた。フォルクスワーゲンを
小さくしたような軽四だが・・・私も2台乗り継いだ・・・あの車のサスペンションで
非常に面白かったのは、トーションバー「ねじれる棒」のバネ。

普通、タイヤが路面に合わせて上下しようとしたら コイルバネで押さえている。
あれは軸が有って後ろに伸びている。そして軸が回るクランク。バネが有って押さえても、
クルっと回ってタイヤが上昇し ハウスに つかえておしまい。
どこにバネが有るのか?この軸棒が捻れる。この棒の捻れる力を バネにしている。
単なる棒なので空間的に場所を使わない。タイヤの反対側で止めている。
このバネの調整は 反対側のネジで出来る様になっている。ねじれ方だけで行くと場所を
とらないクランク式。今でも そういう車がある。でも このままなら揺れ続ける。

後のスバル360には 他の車と同じ様に、ここにショックアブソーバという筒型の
水鉄砲の様な物がる。筒の中にピストンが有って、水鉄砲と一緒で 穴の大きさが
小さければ勢い良く出るのに力が要る。しかし穴が大きければ簡単に出てしまう。
それと同じで、ピストンの中に小さい穴が有ってオイルが流れている。オイルが摩擦し
ながら流れ出るのを利用して、タイヤが瞬間的に蹴られても 抵抗して上まで行かない。
抵抗するのはバネだけでは無い。バネなら何時までも続くが、これだと押し難い、引き
難い物となる。これがショックアブソーバ。これをバンパーにつけても一緒。

車がドカーンと当たった時に 適当にグイッと受け止めるだけで、ポーンと跳ね返し
たりしない。それを車のサスペンションには必要としている。
振動を押さえていかないと いけない。今の車は こんな方法だがスバル360は昔、
そのショックアブソーバを 摩擦の板で やっていた。クランクの回転軸に円盤を持って
きて、動いた時(扇形に少し回転する時)そこに押さえているモノが有って邪魔をして
いた。機械式の摩擦板でショックアブソーバを作っていた訳だ。

車の黎明期には今の常識と違う事が沢山あって、そんなので走っていた車が良くあった。
オート三輪には下に床がない。良く足を怪我していた。座席は パタンと バスの補助席
みたいに出してきて、床が 空いていた。 元がオートバイだったから、オートバイに
囲いを付けて 横に座れる場所を付けただけ。足下に床なんて無い。
古いスバル360で 足下が錆びて穴が開きかかっていたのに乗っていた事が有って
分かるが、そういうのでも 昔は皆平気だった。

そんな風に摩擦で揺れるのを止めさせようとしている。それと同じ様な作用を電気で
しようとしたら どうするか? 上がったのなら押さえる回路を作り、下がったのなら
引っ張る回路を作る・・・モーターで小刻みに調整してやれば止められる。
電気関係の製品が どんどん出てきたら、ショックアブソーバ等という機械的な物を
作って 大きさが幾らなら調子が好いとか考えるより、止まっている時には車高を上下
する自動の機械を作る位だから、電気の方で 車の揺れに合わせて素早く上下に自動で
調整できる回路にしてやった方が良い、と言うのが日本の電子制御サスペンション。
キャデラックには日本製のが付いている。だから昔のアメリカ車みたいに酔いそうに
走ったりはしない。堤防の上で80キロで走っていて急ハンドルを切っても スパっと
治まる。そうでなければキャデラックを買っていない。

ボルボは まだ ややサスペンションが甘い。ワーゲン・ゴルフは ビシっと同じ様に
走っていた。ベンツは日本式の古い考えで言うと乗り心地が悪い。足周りが固い。
車を例に取っても、足周りの 長く機械的に やってきたものを、電気に置き換えた
だけでも、非常に簡単になった。

では最初に出てきたレコードプレーヤーはどうか? 先ずモーターを回すのを電気に
すれば、途中で先生が巻きに走らなくても良くなる。しかしスピーカーの電気が無くても
鳴っていたのが、なぜ電気を使う様になったのか?
レコードの溝、この溝を走る時に針が溝を擦って音を出している。音を大きくしようと
したら どうするのか? この振動をテコか何かで大きくしてやって・・・ここを軸に
して こう動く・・・それを振動紙に伝えてやる。その振動の具合をラッパを使って
できるだけ効率よく集めて出してやるというのが機械式のプレーヤー。
今の電気式のプレーヤーというのは、スピーカーの紙コーンにコイルを巻いてあって、
こちらに永久磁石が有ってコイルに電流を流し 紙が振動するのを音にしている。
途中に電気が有る訳だ。

何故そんな事をするのか? 振動しているのだから 別に増幅は必要ないのでは? 
レコードの針から大きい音を出す様にしようとすれば、それだけ圧力をかけて沢山 振動
する様にしなければ いけない。その分 沢山すり減る。そこで軽いモノを持っていけば
すり減りにくくなる。しかし軽ければ音がでない。その矛盾を防ごうとすれば ここに
ピックアップという電気回路を持っていき、その電気の強弱をアンプで増幅すればよい。

電気にしておけば後で色々やりやすい訳だ。電気に変えれば真空管なりトランジスタが
有って、電気の大きさを変えるのはアンプで簡単にできる。
しかし機械式のモノは エネルギー不滅の法則で、ここで小さく振動しているモノを
どんなに大きな紙に伝えようとしても運動場いっぱいに通る様な音には絶対に出来ない。
それが電気を通じたら出来ると言う事で 電気の目的は、途中を全て 電気に切替えて
おけば楽だからだ。最初と最後は皆機械。クレーンでもそう、巻上もモーターという機械。


ここで増幅という回路そのものは何をしているのか? 一番簡単な方法トランジスタ
1個で示すと、トランジスタのベース・エミッタ・コレクタ・・・これに なぜ電池が
要るのか? 12Vとか5Vの電源が?
入力に小さい信号が入ってきたら 後ろに大きい信号を出すのがトランジスタだから、
電気をかけなくても 此処に小さい電気を入れているのだから、大きいのが出ても良い
はずでは? これはエネルギー不滅の法則で そのまま後ろに出てくるだけ。

これも どこかで1回 話した事が有ると思うが、出力のコレクタに電圧を掛けている
訳だが、ここに5Vを掛ける事に何の意味が有るのか? 出力に5Vの電圧を掛けていて、
入力の電圧が上がると出力に電流が流れるだけ。
5Vは電池だから へたってしまうだけで何にも ならない? しかし5Vを掛けて
トランジスタを流れる電流が変わった場合、途中に抵抗を入れてやると(流れる電流が
変わると)両端に起こる電圧が変わる。つまり ここの電圧は電流が流れれば流れるほど
落ちる。5Vの電源なら5から0の間を動く。最高で5V。
入力の電圧が0Vから0,1Vまで変化したとして、出力電流が0Aから1Aに変化
した時、出力に1Ωの抵抗が直列挿入されて 1A流れた時に、1Vの差が出来る。
0,1Vの差だったモノが1Vに変わる訳だ。ここが問題になる。その為に電池が必要に
なる。余分なモノが。

もっと機械的に表すと、このトランジスタ回路をビア樽として この中にビールが一杯
入っている。そして下にビールが出てくる蛇口がある。
ビールの出具合を何で制御するかというと 蛇口の捻り具合で制御する。蛇口を捻る
のを小さい力で済ませたとしても、出てくるビールの量が それと直接関係あるかと
言うと 無関係になる。
出てくるビールの量は この蛇口の断面積と関連してくる。断面積が大きいと、蛇口の
捻り具合に そんなに大きな差が有るのか? 作り方が巧ければ 同じ力でも出来る、
それと同じ事で、蛇口のツマミが入力の信号で蛇口自身から流れるのが出力の信号。

この出力の信号を大きくするのに もう1つの手は何か?と言うと、先の電池の電圧に
相当する樽の中に入っているビールの量。ビールの量が多くて深い・・・深いと言う事は
水圧が高い、電圧が高いのと一緒・・・その一番底に蛇口が有った時には どれくらいに
なるのか?
先の話では1Ωの抵抗が付いて電池が5Vだった。トランジスタが電流を1Aにした。
これは1Vしか変化しない。これは電圧が0,1Vで電流を1Aまで変化させたが、
5V有るんだったら、5Vから4Vまでの変化しか利用していない。もったいない。
抵抗を5Ωにしたら1A流れて5Ωだと5Vから0Vまで振る訳だ。入力は一緒だが
抵抗を変えただけで こうなる。一見 蛇口の落差を変えた様に見えるが・・・蛇口から
コップまでの落差を変えた様な感じがするが・・・実は電圧とは 樽の水深水圧だ。

5Ωにした方が より増幅が出来る訳だ。同じ0から0,1Vの変化なのに、こちらは
1Vの差しか無かったモノが5Vの差になる。抵抗を大きくすれば。最初の1Ωに比べ 
5倍の増幅率が有る。
余り抵抗を大きくしたら電圧が足りなくなって、それ以上はできなくなりは芸が歪む。
抵抗を10Ωにしたら 元より巧く行くかと言うと行かないが、そこで もし電圧を
10Vにしたら、10Vでで10Ωなら1Aで0から10Vまで変化する。
先ほどは0から5Vで飽和したのが 0から10Vに変わる。電圧は水圧と同じで
蛇口で幾ら変えようとしても、その労力は変わらず(コップに)ビールが幾ら入るかが 
大きく変わる訳だ。
そこでトランジスタと言う素子を使って 上手に蛇口の代わりに電池に溜まっている
電流を増やしたり減らしたりする事で大きな電圧の変化を出す。その変化をスピーカーに
伝えたら、元より大きな音が出るのは当たり前。しかし入力は?と言うと最初から
0,1Vと、トランジスタの入力のベースに 同じ電圧を加えただけ。蛇口を捻る力は
何時も一緒。ビア樽一杯に なっていようが空で あろうが。条件セッティングを上手に
する事によって 大きな電圧差を得られる。これが増幅。回路として何をしているのか、
これが原理。

回路は色々ある。今の増幅回路から定電圧回路の様に電圧を一定にしようと言うもの、
そんな回路が沢山入って色んな製品が出来ているのだが、原理は皆一緒。
例えば今は ここに電流が流れて、電圧の変化が大きいと言う事を求めようとしたが、
変化を止めようとするのが定電圧回路・電源回路。大きい電圧になった、沢山加えた時に
電圧が落ちそうになった、そんな時に自動調整する。自動調整をするのを止めたとすれば、
ビール樽の中に どれだけビールが有るのか 一生懸命足したり引いたり 柄杓で調整
しなければならないが、ここを調整するだけでできる。増幅だ。
一定の穴を開けておいて流れる量を調整しようとすると大変。ここに入れるビールの量
自体を変えないと いけない。直径が大きければ もっと大変。そんなやり方で半導体
素子や真空管は 電流なり電圧を 増幅してきた。これが回路の目的です。


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