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回路図について

2000,0522講習 最終校正2000,0531

 回路図には 色んな業界の回路図があって、我々が割と良く目にする強電屋さん・・・
クレーン屋さん・・・の電気周りを描いている様な三相交流の電気とか、屋内配線の電気
とかは 独特の描き方をするので、それは先へ回して、今回の講習は 我が社自身の電子
回路の回路図を 話して行く事にします。

回路図の描き方で最初に決まっているのは、交叉する線の表現です。昔は 交叉した
だけで繋がっている事だった。繋がないなら 交差部分で乗り越える様に半円を描いて
描きなさい。
この頃は本当に繋いでいるなら●を描きなさい。だからと言って、三叉路だったら●が
無くても回路は繋がっている事になる。三叉路=T型に繋いでいるだけで●が無いのは
繋がってないのなら、此処まで引いただけで何処にも繋がず 放ってある。そんなのを
用も無いのに紛らわしく ここまで延ばしているのか?と言う様になるから、三叉路
だったら●が無くても繋いでいる。こういう ちょっとした矛盾が また生じてくる。
●が無いだけで これは繋がってないんだと規則で決まっているのだが、つい不安に
なって「避けて描いておこうか」と言うのが、今のところ ある程度の心情です。



さて 回路図というのは信号の流れ、あるいは電気の流れを 左から右へ描いて行く。
文字を書くのと一緒。そうするとアンプでも増幅器という風な感じで描いたら、左から
入力が有って 右へ出力が行きます。紙の面積が足りなくなったら今度は 又下へ戻って
きて、左から右へ向かって描いていく。
だからトランジスタの回路図を描くと、トランジスタの普通の回路では ベースが入力
だから、ベースを左に描きます。そしてコレクタを上に描いてエミッタを下に描きます。
今は NPN型のシリコントランジスタを 描きましたが、これが もし逆に矢印が中に
向いているPNP型トランジスタでも やはり同じように描きます。その代わり、この
コレクタに色んな負荷を通じて掛けるプラスの電圧ではなくて、その時はマイナスになる
だけです。
ただプラス接地の回路なんてのは 今は殆どないから、同じPNPを使っても こんな
実例は殆ど無くなってきて、逆に都合で エミッタを上に描いたりという形になります。

トランジスタにもベース/エミッタ/コレクタの集合の外を ○で囲むか囲まないか、
これは皆 好きにしてる。○を描いた方が決まりが良いから 綺麗に描いておく。
ところでNPNのトランジスタとPNPのトランジスタ、極性が逆だ と言うけれども
電源に使う時にはベースを左に描かず、ほとんど下に描く様になる。それはなぜか?
電源関係の回路のときは、PNPのトランジスタなら左から右へ大電流が流れる。
定電圧回路や電源回路を作った時、その時に左から右に流れる。右へ向いて矢印の様に
流れるから、入ってくる側のPNPのトランジスタのエミッタを左に描いて、右に
コレクタを描く、その方が都合が好い。

例えばベースは下へ向いているが、ここにツェナーダイオードが入っていて、それに
対して 抵抗を通じて電流を少し流してやって、ここで保たれるツェナーダイオードの
電圧よりも、少し低いとか高いとかの電圧を、出力をエミッタなりコレクタに得る。
この回路は PNPのトランジスタでは 成り立たないから、現実にはNPNのトラン
ジスタで、エミッタを右側に描くような形に変わります。・・・もしも これをPNP
・・・うちの回路でも実際に行っているが・・・で設計したら、こうなります。

どちらを右に描くか、どちらを左に描くかと言うのは、ほとんど左から右へ信号なり
電流が流れる形、あるいは上から下へ流れる形に描くのが普通です。
もっとも基本的なシンボルというのは、今描いた様にトランジスタは三本足。矢印が
どちらを向いているかは色々。 またFETというのは矢印が無い。



トランジスタ系の物は 以上の様な書き方で、それより ずっと先輩の もっとも
ポピュラーなのが抵抗とコンデンサ。
抵抗は電流が流れるのを邪魔しているので「あっちへ行けこっちへ行けと言われながら
嫌々流れた」という事で、ジグザグの迷路になっている。
抵抗値が高い大きい抵抗は沢山迷路になっているから もっと(ジグザグを)描くのか?
そんな事はしない。だいたい綺麗で見やすいのは3回くらい往復している。3回くらい
往復してジグザグに描くのが普通。2回にすると少し見窄らしい。
人によっては描いている内に 綺麗に1往復せずに2往復半になる場合も有るが、
これも見窄らしい。これは どこが どう違うかというと、片方に山が3つで片方に2つ
しかない。見窄らしい。何か見苦しい。
サインウェーブを描く様に、1サイクルづつ全部描く。これが1回分だから それの
繰り返し。左へ寄って右へ寄って真ん中へ戻る。1回分を3回くらい描き直したら、
重ねた抵抗が もっとも普通に見える。

たまたまトランジスタの様に上を○で囲んだ形に、抵抗も楕円で囲んだとしたら、
これは一大事。抵抗とは違うので気をつける様に。これはサーミスター抵抗。
スーパーマーケットでスーパーだけが有るのと違う様に、サーミスターというのは温度
補償用で、温度が上がったら電流が増えたり減ったりと 抵抗値が変わる抵抗です。
丸印を つけていたら普通は温度抵抗です。だから抵抗に単に○がついてると思わない
様に。確かに抵抗の役目は しているが、サーミスターは本当は半導体の一種です。

それから この矢印の方向、トランジスタにおける矢印の方向というのは、ダイオード
でも同じで、トランジスタの様に3つ足が無いだけで2つだけど、どちらへ電流が流れる
のか? と言ったら、矢印の方へ流れると覚えていて下さい。
矢印の所に立て板が付いているから流れないんだ、逆に そう覚えてしまったら後で
困った事になる。ひっくり返してしまう話は同じ様に電池の場合にある。電池は長い方が
プラスで短い方がマイナス。普通 短い方のマイナスを やや太く描く。
この時に電池と言うのは どちらへ電流を流すのか? それは+から出て-へ流れるの
だが、覚え違いの勘違いをする人は、「プラスなんだからプラスへ来るんだ」と電池の
極性を逆に覚えてしまったりする事がある。

この話は「川の流れ」「風の吹き方」「潮の流れ」の様に「南流」「北流」とか「北風」
と言った時に、どちらだか分からなくなる人が たまに居る様に、プラスから流れ出すと
いう事が分からない人が居る。
北風と言うのは北から吹いている。ところが北流と言った場合、水の流れが北へ流れる
のが北流。川の流れは、右岸と言えば流れてきている方を背中にして右岸というのか、
こちらを左岸というのかどっちか? と言うと、もう訳が分からなくなる。

少なくとも川の場合は南に向かって流れているのが南流で、風の場合は南から来るのが
南風。なぜ そんな風に逆の表現を するのだろうか?
これは生活と どう結びついていたかに拠るのかも知れない。川と言うのは流れて行く
のが普通で、必死で泳いで遡るのが普通ではない。そうすれば右岸というのは流れていく
方向に顔を向けてで 右手を右岸と言うし、流されて行くのが普通だから 南流・北流
というのは 南へ行くのが南流。
ところが風というのは顔に受けるのが普通だから「向こうから来ている」と言うのを
受けるのが普通だから、北風と言うのは北へ向いた時 顔に掛かるのが北風。
そういう生活の習慣から決まったものだと思われる。

電池は又面白い事に、電流が そう流れると勝手に決めているだけで、電流と言うのは
実は抽象的なものを勝手に決めているだけで、本当は電子はマイナスからプラスへ行って
いるものだから余計に話が ややこしくなる。
電子はマイナスからプラスへ進んでいるのに電流はプラスからマイナスへ流れるんだ!
と話を決めているに過ぎない。あまり ややこしい事を言うと余計に こんがらがって
分からなくなるので、電池と言うのはプラスから溢れ出してマイナスへ逃げ込むと、
こういう風に覚えていてください。



抵抗と並ぶもう一つの重要な素子がコンデンサ。これは2つの線で描くのは、やはり
抵抗がジグザグになって邪魔している流れ難くしている、と言うのと同じ様にコンデンサ
と言うのも、この2枚の板の両側にプラスが溜まったりマイナスが溜まったりする。
普通同じだけ溜まるが、溜まるだけで電気は流れませんと、そういう意味合い。
流れない具合によって コンデンサの容量が大きいという事は、どういう事か。
容量の大きいコンデンサとして、この間隔が狭い場合も有れば、面積が広い場合も有る。
これが容量が大きいと言う事。狭いほど沢山溜められる言うのは、前に一度この講習会で
言った事が有る。何で コンデンサの間隔が狭いほど電気が沢山溜められるのか?
おかしいでは無いか? この間に電気を溜めるのに? 面積が大きくなれば沢山溜め
られるのは分かる。ところが狭くなっているのに なぜ電気が沢山溜められるのか?
容量というのは確かに そうで、狭いほど沢山溜められる。
昔 説明したのは、この極板の間に電気が溜まると考えるのを止めればいい。背後に
溜まるという考え方をすれば、間隔が離れているほど溜まる余地は少ない。考え方として、
このコンデンサに何V掛けましたか? いくら溜まりましたか? と言った時、ここで
3V掛けました。その3Vの幅を3センチとする。幅が2センチのコンデンサと1センチ
のコンデンサに 同じ3Vを掛けました。この絵で見たら 間隔2センチのコンデンサは、
3ボルトとの間に両側で1センチ片側5ミリしか隙間が無い。貯められるのは1V分。
間隔1センチのコンデンサ両側は 各1センチで、2V分の電気が溜まっています。
と説明すれば非常に上手く行く。
モット自然な話として このコンデンサの板を元の4倍の面積に広げた、そうすれば
誰が見ても この両側のプラスとマイナスの赤で塗った部分の面積が4倍になるのだから
4倍溜まったという事が分かる。
間隔が狭くなると なぜ沢山溜まるかはこういう感覚で見れば分かる様な気がする。
実際の本当の現象は違うにしても、そういう感覚で掴んでおけば途中で「幅を半分に
しました。容量は幾らでしょう」と聞かれて、半分だろうか? と思ってしまうのを防ぐ
為の覚え方として コンデンサのシンボルの形を思えば良い。



部品そのものの回路図は これで置いて、回路図全体として製図用紙に描き始めた時、
普通は製図用紙が横に広い方が描きやすい。さきほども言った様に、トランジスタで一段
増幅して、それで足りずに もう一段増幅するとか、パワー用の回路に なってくると
トランジスタ回路が2組 付いている回路図を描き始めた時、ドンドン段数を重ねるに
連れて右へ右へと寄ってくるから、回路図というのは横長の方が描きやすい。

そうした中で、回路図という1つの流れの中に2組の流れがある。1つは信号の流れ。
普通に左から入って右へ流れる。ところが動力となる電源の流れ、それは普通上から各
トランジスタ毎に、あるいは各抵抗毎に 上から下へ流れていく。
こういう風にして縦横の流れというのを作っていって見易い物にしている。ところが 
これだけで済む場合のみ とは限らない。たとえばトランジスタの3段構成で後ろだけ
2つ並列みたいに付いている。これはスピーカーの駆動源でパワーが要るから2つにした
んだ、との考えで行くと、アンプというのはスピーカーだけを 鳴らせば済むのか?
そうではない。

途中にテープレコーダー繋いで、引っぱり出してきて テープレコーダーの為の出力も
有るんだと。あるいは それはそれで こちらが影響を受けない様に、もう一度 普通の
トランジスタで増幅してからテープレコーダーへ行くんだ。そういう風な事が色んな回路
では必要になってくる。あるいはステレオだから同じ回路が2組有るなど。

こういう場合でもスピーカーが2組有って それぞれ別のアンプで行っている。別に
ステレオでなくても かまいません。このマイクに対して喋ったのが、各部屋に皆行って
いる、放送している となると、別のアンプが ずらっとある。そういう風に ここに
枝分かれしたものを描いたとしたら、電源というのは ここの上の方に描くことになる。
上から下と言っても同じ物が又 上にある。この電源を どこから引いて描くのか? と
なると、知らない人は 上から下にもホイと描いてくる。でも これ どんどん行って
いたら1個づつ上から引いてくるのか? 次まだ有るんだ。もっと前にも有るんだ・・・

ここから また電線を引いてきては描いて、ここで電源と信号線が交差して交差して
交差して・・・すごく見難くなる。前回の機械製図の講習の時にも言った様に、モノの
大きさが合った時に この大きさというのは、最初は小さいモノから すぐ側に描いて
いって、大きいモノを外へ外へと描いていけば、線が交差しない。それと同じ事が今回も
言える。
製図の時に、一番最初に目についた一番大きいモノを 寸法いくらと近くに入れて、
後から その外へ、手の大きさ幾らと入れて行くと、背の大きさが一番近い所に有れば
小さい寸法の寸法補助線が皆 大きい寸法の寸法線を横切って行く。不細工な事が起きる。
目の高さは、ここにして・・・と線ばっかり交差している。
それと同じ様に、線ばかりが交差する位なら、今 赤で書いた電源線が上から下へ降りて
くるのを止めてしまって(こんなところを横切って描くのを止めてしまって)出力が
済んでしまった後ろから、回してきたら綺麗に見える訳だ。

ついでに ここの部分だけ注目すれば、こんなところに抵抗を描いて、こんなところに
トランジスタのコレクタを描いているのを やや右へ寄ったところで結んだり、線も描き
換えれば とても綺麗になる。ここへ描いてコレクタの直ぐ出たところへ描いて、それで
電源線を抵抗に繋いでくれば 変な描き方は無くなる。

普通のトランジスタ回路というのはトランジスタのベースに抵抗も いろいろ繋がって
いる。こういう風に。下手な人が いわゆるセンスの無い人が、その場しか思わず描いて、
電源からの抵抗が上からベースに来ていると、そのベースからアースに向かっていって
いる抵抗の方を 別の点から下に向けて書き始める。センスが有れば この様に一直線に
十字に描いて済ませるが、センスが無い人は「あ・・・いかん」と こんな所に描く訳だ。

抵抗が もう1つ要ると 全然違う所に描く訳。コンデンサでも入力のコンデンサを
ベースに繋ごうとした時に まっすぐ延ばした所に描けば良いモノを、用事も無いのに
思いつきで描き足して、こんな所に曲がって描く。センスの無い人。
誰かが描いた回路図を出してきたら・・・曲がって曲がって曲がって・・・・用事も
無いのに妙な位置に描いてあったとか、そういうのが いっぱい出てくる。

ここで曲がって曲がってするとか、あるいは電源ラインが今なら上の段と中段と2つ
だけど、もっと出てきた。そうした時に このトランジスタから2個繋がったアンプから
出てきているスピーカーの線も、コンデンサを通じてスピーカーに繋がる端子を ここに
描いておけばウットウシクない。アースとの間に こうすぐ後ろに描く。スピーカーの
線は外に出ているのだから外に描かないとイケナイと、こう描いてしまったら用事も
ないのに ここで電源の線と交差してしまう、こんな不細工な事を しないように。

まだ もっと酷い人もいる。電源の線を2本も くぐった場所に こうやって描いて
ある。理由が有って実体配線図に合わせて描くというのなら良いが、こんな2本を交叉
して書く位なら、同じ ここに描きたい場合でも先に外に出してきて こう描けばよい。
2本を横切って横切ってする、3本も5本も横切る、そんな事をせず描く方法も有る
訳だ。そうした時このスピーカーの線は画面の右端に行ってしまって面積が無い?

そのときは赤で描いた電源の線を もっと左に寄せればいい、空いているんだから。
こういうレイアウト、どこへ持って行くかというセンスの問題がプリント基板を設計する
ときに、部品を どう配置するかと言う事と非常に密接な関連を持っている。
巧い基盤を描ける・描けない。それ以上に知識が無ければ、ただ単に交差しているのと
繋がっているのとの区別が付かないから全部●にしていく。知らないから。書き直した
時には回路を分かってなくて 別の人がホイホイと●をして お終い等 という事が好く
起きてくる。

普通は繋がる所だけに●をつける。回路そのものを よく分かってない人が描いたら、
この1回路分の区切りが どこまでか分かってないから、描き方が又おかしくなってくる。
この区切りで見れば、一番最初の1段目のアンプが どれだけかというと、トランジスタ
のベースの前から すぐか? と言うと・・・違う。

もう少し前に抵抗が幾つか付いたり コンデンサが付いたりしているから、ここまでで
おしまい。コレクタで次のトランジスタの コンデンサに渡される位までの間が最初の
一段であって、現実には次のトランジスタにも抵抗が付く。
ただ分けている為に抵抗が2つに分かれる様な事も有る。描き方によっては垂直な
線が2本あるのが格好が悪いなと思えば、枝分かれさせて描く時もある。どちらの格好が
良いか悪いか 複雑になるか 見やすくなるか。そういう事で回路というのは何処から
何処までが自分の区切りかと 分かって描いていれば、自然と見やすいモノになる。

しかし解ってない人が ついつい「抵抗描く所が無い」と、適当に引っ張り込んで
こちらへ描いた・・・隣の回路へ はみ出して描いていたら、次に知らない人が写す時に、
「そうじゃないと絶対にイケナイ」と思って描く。良く知っている人が やっているから、
それが絶対間違いない・・・「庄屋さんのする通りに やっていれば、貧乏人は間違い
無い」と言われて居て、庄屋さんが つい指を滑らせて箸を落としたら、他の人も皆が
箸を落とた・・・昔話みたいな事が起きる。



回路図を描く時も一緒。分かってなけば そんな事は幾らでも起きる。次々に重なって
起きて全然違うモノができる。雷が光れば「お供え物が要る」とか、そういう話に なり
やすい。
綺麗に見える一つのコツと言うのは、今ここに3段分のトランジスタの枝分かれした
1つを描いているが、これを もっとも見やすいように描こうとするなら、各部分を
小さく描いて「一まとめにしてしまう」という描き方。今描いたのと殆ど同じ事を もう
一度ここに描いてみると・・・入力がある、普通はオーディオを扱う時は直流アンプじゃ
ないからコンデンサで切る、次のトランジスタを描く、しかし その次のトランジスタ
には負荷という抵抗が入る、エミッタ側アース側にもバイアスという抵抗が入り それに
コンデンサが繋がったりしている、ところがベースにもバイアスという抵抗が上下で2つ、
これが基本の回路図。

1段目が これで済み、次に2段目に引き渡す時に この辺の距離を随分とって、
それから次の同じ回路で良いんだ。同じ回路を そのまま使うとしても こういう風に
描いていく。1段目と2段目の間の距離が離れているから、回路としては これだけ
なんだな、と解り易い。さらに次は二手に分かれるという特殊な事情がある。
場合によっては この二手に分かれるのもトランジスタの このコンデンサを止めて
しまって、上と下では別々のトランジスタに行くという使い方をする場合も勿論 有る。

ポイントは、どの部分が一組となって動いているのか と言う形で、ある程度 分けて
描くこと。この調子で ずっと何段も繰り返していると、面白い事になってくる。
描けなくなってくる。同じ様な回路を描いたつもりだけど2段目の時は ベースの位置が
この高さだが、1段目の時は 高さが少し上がってきた訳だ。トランジスタを繋いでいる
内に、段数を重ねるにつれて どんどん右上がりに なってきている。

そうすると一番上に有った筈の この電源の横ラインの位置が、そこから負荷の抵抗を
通じてトランジスタのコレクタ あるいはベースに電流が来ているのだが、抵抗を描く
場所が 段々小さくなってくる。こちらはドンドン上ってくる。そういう事が起きる。
そのとき綺麗に描くというのは どうしたらいいのか? この段差を感じないように
描こうとすると 元の点あたりから段差を わざと配線につけて、次のトランジスタを
描けばよい。こうして ぱっと見た時 トランジスタの位置が全て揃っている様な綺麗な
回路図が描けた。それは中身が理解できているか どうかに よる。

「段差が違っているのは回路が間違っている」などと誰かが言って、それを又 直して
いる人が出たり・・・
ここから平行に ほかの働きを出してくる時にも、ただ単に こう持ってきたら この
あたりの分かれ道と こちらの分かれ道の比率が違っているから、分けるための下に行く
線ばかりが 次のバイアス抵抗に近いから見苦しい。
そうなった時には この線が無い時は これくらいで良いが、新しく描くのなら
バランスをと取る為に 少しコンデンサを左に寄せて、右から分かれ道を出してくると
非常にバランスよく見える。見る方も理解しやすい。



下手な人は次のトランジスタ・・・今この赤で描いて有る所・・・こんな描き方をする
人が出てくる訳。ベースここまで、エミッタを上に描いて下にコレクタ描いて。
上に向いて抵抗を繋いで ぐるっと回って 上に向いているエミッタを下へ持ってきて
コンデンサを入れて抵抗を入れて描いた・・・これは一体なんだ?
自分の頭の中で考えてみたら、くるっと回転させれば こんな所で交差しているのが
無くなる。セロファンに描いたのを ぐるっと回してみれば良く分かる。
そうしたら本筋の 綺麗な回路になる。ここで また不細工だなと・・・コンデンサと
抵抗を結んでいる所が不細工・・こんな所で結ばなくても、ここで結べば格好良いでは
ないか。もっと不細工な ここは、なぜ こんなに隙間が空いているのか?
場所も すぐ右へ寄って、エミッタの すぐ横に抵抗なりコンデンサを描けば良いでは
ないか、とこうなる。そうすると余分な線が無くなり 格好良い。

コレクタだって そうだ。都合で こんな所に抵抗を描いてあるが、普通なら もっと
前でコレクタに直接・・・上の方にある電源から抵抗に直接・・・繋がれば格好がよい。
次の段に行くコンデンサが要るにしても、同じ点から出た方が ずっと格好が良い。
こういう描き方になる。

場所によってはエミッタのコンデンサでも右側に描かずに左側に描いても良いのだが、
前との間が詰まってくると格好が悪いから後ろに描く。
中には高周波の回路になるとコンデンサはコンデンサでも真ん中を斜線で塗っている
電解コンデンサじゃなくて、普通のコンデンサを使っている。高周波の回路では普通の
コンデンサと電解コンデンサと両方要る時がある。

その時は抵抗を中心に左右に描き分けるのか、あるいは片方に どんどんコンデンサを
描くのか、こういう事になる。この時も回路を厳密に言うと、電解コンデンサじゃない
コンデンサは高周波用の筈だから、回路上では今のは本当は間違いで、抵抗あるいは
トランジスタに一番近い位置に 高周波用のコンデンサが先に有る。遠くに低周波用の
電解コンデンサが有るというのが普通です。

本当のプリント基板の上では、そうしておかないと巧く動かないと言うことが起きる。
なぜか? 回路図上で どう描こうが、回路図が動く訳で無し 勝手だが、実際の配置の
時は高周波用のコンデンサはエミッタに出てくる高周波を アースに落としている訳だ
から。それが先の回路図の様に離れた所に有ると、アースに落とすまでの間、途中の
銅箔や線で電波を外へ発射してしまう。出さない様にする為に コンデンサを入れている
のに途中で出ても良いのか?
申し訳みたいなもので、とにかくコンデンサが入っているんだからかまわないんだ。
コンデンサの役は どうでもいい、入れたと言う事に意義がある。等という話になって
しまう。これでは意味がない。その為に本当は コンデンサは一番近い所に居りなさい。

高周波回路の理想は今のチップ部品の様に足の長さが無いのが一番だが、しかしうちで
使っている周波数の低い200MHzや300MHzの機械というのは そこまでしなく
ても まぁ動く。テレビのUHFまで行くと そうは行かない。
そういう所まで回路図に反映して描こうとするのも また回路図の描き方の中の一つの
手段かも知れない。

いずれにしても回路図が綺麗に見える。変な線が無い、あちこちで変に曲がってない
交差してない、そういう回路を描ける様にするには、中身が或る程度分かって、変に
なっているのなら、こう・・・背中から見てもらって右手がプラスで左手がマイナスだと、
黒いのがマイナスで 右手がプラスだと言うのに、わざと 逆に描いている人が居ると、
それは こう体を半回転すれば綺麗になる・・・その代わり顔も見えないが・・・
そういう事が起きる。 綺麗な回路図を描く様 心がけて下さい。


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