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仕様(が無い)書
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a.レバー操作の優位性

b.多段押しボタンスイッチの歴史解説

c.初期自社2段押しスイッチ

d.押しボタンスイッチの寿命

 

【2段押しスイッチ解説シリーズ】

e. 仕様(が無い)書

2009年7月

JA5CLB 河野繁美


 

押しボタンスイッチではなく、レバースイッチが好まれる理由を解説し、
押しボタンスイッチでレバースイッチの操作性に代わるべき物としての多段
・・・(主に2段)押しボタンスイッチの歴史を述べ、そして更に、この2段押しスイッチが、
如何に難しい存在であるかと言う事を既に述べて来た。

 

ここでは、その繰り返しになるが、我が社の業界の電子回路用タクトスイッチのみに
限って、もう一度事実関係を、振り返って整理してみよう。

 

1:某ライバルメーカーでは電子部品専門メーカーが販売開始した2段押しタクトスイッチを
そのまま採用して、新製品を売り出して、たちまちリコール騒ぎとなった。

コレは、その販売開始された2段押しスイッチの寿命が、それまで使われていた
1段押しスイッチの常識的な物の寿命に比べて、1/20に過ぎないと公表されていたのに、
それを採用した事が理由だった。

当然の帰結である。

この時期に、他のスイッチメーカー(部品メーカー)から発売された2段押しスイッチも、
同様な寿命であったので、当社では、この様なスイッチを待っていたにも関わらず、
敢えて商品化しなかったという事情だったのだ。

正解!

それどころか、この後にも今に至るまで、寿命の長い2段押しタクトスイッチは、
市場に登場しないままである。

 

2:我が社の代理店が、その地元近くのスイッチメーカーに資金を投入して
特注で専用2段押しスイッチを造らせた。コレは寿命が従来から使用中の
1段押しタクトスイッチに比べて、1段押し部で従来同様、2段押し部は約1/2という
寿命だったので、これを採用した。他に、道は無い。2段目まで押す事の率は少ないので、
従来の1段押しの寿命程必要は無いと判断して、2段押しという他社に無い、
製品の競争力を欲しがったのだった。

その結果、ライバル某社のリコールの様な事は無く販売できたが、
一定期間使われた後、通常の半分程度という寿命が順次、出始めるのであった。

 

そこで、次に考えたのは通常の1段押しボタンスイッチ2個を上下に重ね合わせて使う
2段押しスイッチであった。コレには重ね合わせる位置保持の為と配線の為を兼ねて、
リン青銅版を切り抜き曲げ加工した物を造り、其処へ上の方のスイッチを半田付けした。

この重ね合わせたスイッチを押して行くと、押し力が弱くても通電する仕様の側のスイッチが
先に必ず通電し、モット押せば、モット強い押し力を必要とする側のスイッチが通電する。

この時、どちらのスイッチも、スイッチメーカーの仕様書上では、それまでズット使ってきた
1段押しスイッチと同じ寿命だった。

処が、それなのに、市場では、それまでの1段押しスイッチよりも遙かに早く寿命に
達する物が多発した。

コレでは、このスイッチを自社設計自社生産した意味が無い。

その前のスイッチメーカーへの特注品と五十歩百歩である。

仕様書上の数字とは信用できないのか?信用することが、間違いなのか?・・・・

 

其処で、次世代のスイッチ設計時には、このスイッチ選択に際し、
従来の寿命に対し10倍も長い寿命を仕様書に謳っている物を使った。

更に、組み合わせが出来て完成した試作品に対し、従来の1段押しスイッチの
仕様書に唱えられていた寿命を超える時点までの寿命試験を我が社自身に於いて
実施した。

それをクリアした物を、搭載して販売を開始した機種以降は、寿命の問題も起きず、
順調なので、過去に売った製品にも、互換を取るべく、対策用交換部品も
順次用意して対応を図っている。

この第2世代の自社設計2段押しスイッチは、先の(寿命が、それほど長くも無かった)
第1世代の物に比べると、スイッチメーカーからの購入品であるタクトスイッチ自身が
違うだけで、基本設計構想・構造が、異なる物では無い。無論材料も同じ物だ。

第1世代の時点に於いて、その部分に問題が無かったから踏襲したのだった。

 

こうして、我が社の製品は、好い方向のみ、確かめられながら進んで行くのだ。

 

 

段々物語 (自社設計2段押しスイッチ開発物語)

 
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