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電池の話

JA5CLB 河野繁美

電池の話

エイ・オー 1991年5月Vol.5/2007年7月 加筆・修正

 

 電池の性能は 電圧V(ボルト)と容量Aアンペア/H(アワー)です。
A/Hは単にアンペアのAだけ呼ばれる事が多いが本質的に、
現在の電流量を示すA(アンペア)とは違う。
要するに何Aを何H(時間)流す容量を持っているか?であって、
今 何A流しているか?とは異なるので、注意が必要です。

 さて電池の電圧は、その中味である化学物質や電極の金属の種類によって異なる。
しかし それ程大きな差は無く、低い物は充電式ニッカド電池で1,2V、
高い物はリチウム電池の約3V、中間には 鉛バッテリーの2Vがある。
ところが乾電池には市販品で9Vの「006P」が有るし、
昔は22,5Vとか45Vの乾電池も有った。
又、車のバッテリーは 2Vでなく、6Vか 12V 更に24Vでは無いか と言われよう。
リチウム電池だって6Vが多い。

積層電池/リチウム電池

 実は これらの電池は 全て数ケの電池を直列に繋いでいる。
車の6Vバッテリーは2V×3ヶ、12Vは2V×6ヶ、 24Vの車は12Vバッテリーを2ヶ乗せている。

 写真用のリチウム電池は3Vと6Vがあるが、6Vは3Vの物が2ヶパックされている。
9Vの乾電池は1,5Vが6ヶ重ねて入っている。006Pという6の字が その事を表している。

 この電池と同じ様なスナップ式で もう少し太い4AAという電池が 昔あった。
4という数が電池の素子数で これは正に単三電池(AA)が4ヶ入っていた。分解したので知っている。

 

 さて、アンペア/アワーの話に戻って、我社で一番よく使っている単三型のニッカド電池は
容量500mAh(当時)ですが、大旨0,5Ahで1時間使えますよ、という事です。

 しかし ちょっと違う。本当は0,05Aで10時間です。何だ同じじゃないかと言われようが、これが違う。

 0,5Aで使うと0,9時間とかに減り 50mAで10時間、5mAでは140時間位に増える。

 昔 フロの水を水道から入れるのに 少しずつ出して長時間かけて入れると、
メーターが上がり難い話が有ったのを 覚えていられるかな。
(今のメーターは正確で変わらない らしいが)それと似た話です。

 オイルを缶から出す時にも ドバッとやると、大部分は すぐ出るが 最後はポタポタとなる。
このポタポタは 大量消費中には、役立たない。

 しかし最初からポタポタ位しか使わない場合は 缶の壁面に付いたオイルが 
ゆっくり下がってくるのを 充分待てる。 従って最後の一滴近くまで使える。

 ところで、この500mAとかいう容量は どうして決まり、どうなって終わるのだろうか。
この容量の大きさは、電極や化学物質の量で決まる。

 今の乾電池はマンガン電池主流です(アルカリ電池というのは実はアルカリ・マンガン電池です)が、
一定の大きさ(JIS規格)内の寸法に、薬品を どれだけ詰められるか、いかに密度を上げられるか、
苦労に苦労を重ねて20年間で2~3倍の能力に なっているらしい。

 そこで某社では ハイパー乾電池→ハイトップ→ネオハイトップ等と進化し、
商業的値上げを?図って 成功を収めている。


【電池の電流容量増対策】 

2007年7月 追記

 

 このごろのノートパソコンを見ると初期の物と比べて、 内蔵電池パック及び
その充電用ACアダプターの電圧が 徐々に高くなってきているのに気が付きますでしょうか?
この理由は電池での運用持続時間を長くする為なのです。「あれっ?」と思いませんか?
持続時間というのは、費電流に対する物ですから、
電圧を上げるのではなく、 電流容量を増やすのが筋でしょう。
小中学校の理科の時間には電池の直列や並列接続をして、どういう現象が起きるのか? 
必ず教えられているはずです。
電池は並列に繋ぐと電流容量が増えて、長い時間使える。・・・・と、
直列では電圧が増えて、電球なら明るさが増える等の様に力が上がるだけで、
「持続力は増えない」・・・・と。

 

 そうすると、このノートパソコンの実状は一体何なのでしょう? 
ソニー製の電池が火を噴くのと何か関係でも有るのでしょうか?
残念ながら、何処のメーカーでも同じで、電池自身の問題と火を噴くこととは無関係です。

 

 さて話しは変わって 車のバッテリーですが、
普通は12Vでヤヤ大きい車(トラックなど)になると24V車が現れます。
バイクでも小さいバイクは6Vで大きいバイクになると車と同じ12Vです。
古くは6Vの乗用車もありました。

 何故倍数関係なのでしょう?。
この車両用のバッテリーはコストなど長い歴史の関係から鉛を主な材料とする物です。
そうすると、化学的に発生電圧は2Vなのです。
そこで、2Vのユニットを3個組み合わせた6V、6個組み合わせた12Vの2種類の製品が
世の中でバッテリーとして市販されているのです。
ではトラックを中心とした大型車24V車は どうしているのか?と言うと、
12Vバッテリーを2個 直列に繋いで使っています。
同じ位の大きさのエンジンを積んでいる漁船なども同じ事になっています。

 

 此処で、何故直列なのか?
その理由の半分が、先程からのノートパソコンの問題と同じなのです。
だから、此処で、この話を持ち出したのです。

 

 もう半分の問題は?
ソッチの方が説明は楽なのでソッチを先に済ませましょう。
コレは、高圧送電線と同じです。この一言で、後は理科の教科書に戻って貰えば済みますから
「ああそうか」と理解してくれる方も かなり多いでしょう。
処が先のノートパソコンと同じ理由の方は??? 
相当昔から、「バッテリーを並列に繋いだままにしてはイケナイ(短時間なら構わない)」と
云われてきました。 業界では常識とも言える事実です。
処が この事実に対して明確な理由説明が何処にも無いのです。
それを、此処で行おうというのですから、難しい事を御理解下さい。

 

 以前にヨット関係のインターネット上で、この説明を求められて説明をつくしました処、
聴衆の間で喧嘩が起きる程の騒ぎとなった事も有りました。
反対派は「聞きたくない。バッテリーなど安い物だ。買えば済む」等
(実話;2007年夏にバッテリー上がりで連絡が取れなくなって海上保安部が捜索していたヨットは、
座礁で壊れたバッテリーを洋上では買えなかったのでしょう。笑! 太平洋上では売ってません!!)、
口実で、賛同派は「目から鱗だ。この様な説明を車業界からも船舶業界からも
一度として聞いた事が無かった」という物でした。
元々このヨット関係は他の問題でも揉めており、それらを総括して私は「ヨットマン・ヨットクラブじゃなく、
嫉妬マン嫉妬クラブばっかりじゃねえか!」と全国に言い放って締め括りました。
それほど難しく、又、価値のある話なのですから、良く読んで下さい・・・・・・・・???失笑??

 

 さて電池の構造という物はコンデンサーの構造と殆ど同じ(特に電解コンデンサーに近い)物でして、
プラスとマイナスの広い電極板が向かい合わせに並んでいます。
この面積が広いほど、又 間隔が狭いほど容量を大きく出きるのはコンデンサーも同じ事です。
更に その極板の間の物質(誘電体と言います。バッテリーの場合は電解質と言います。)によっても、
容量が変わりますが、電解コンデンサーや電池になると、この誘電体(電解質や電解液と言います)が
電子を貰ってイオン化し変化して行く事を利用して更に容量を大きくした様な結果を得ているのです。
そこで、結論として電池容量の増加策としては
1:電極板面積の増大。 2:電極板間隔の狭小化。3:電解液の効率化・・・・と3通りが有ります。

 

 此処で3通りの内で、1項の面積は簡単に変化しない安定な物ですが、
2項の「間隔」と3項の「電解質」は、一寸した事で変化してしまう不安定な物だと想像できるでしょう。
2項は機械的に不安定です。僅かな寸法の変化が、電池容量に大変化を与えます。
3項は化学変化ですがイオン化がどの程度進んでいるか?
つまり充電程度の進行差問題で成分変化が起きるのです。
そうすると大きい電池になる程、各部分毎の充電状況が違った状態に在る。そう言う率が高いと言えます。
その事は、言い換えれば、大きい電池と言うのは、
小さい電池を並列に沢山繋いだ物と同じ様な物だ・・・と言っても支障無い。・・・位だ。ッて事です。

 

 では、何故それが良くないのか?困るのか?本題に入りましょう。

 

 今後、大きな一つの電池も、小さい電池を最初から多数並列接続して製造した物と考えて下さい。
そうした場合、それぞれの小さい電池は皆 個々の出来具合に差が有ります。
大量生産された工業製品と言えども ほんの少しの差ですが、性能にばらつきが有るのです。
何の性能でしょう。この問題で重要なのは、固有の電圧、自己放電量(コレは放電によって何れ電圧が
下がって来るので結局は電圧とも言えます)です。
結局、電圧が違う電池を並列に繋いでいる事になります。
そうすると、電圧の高い方は低い方へ電流を流そうとします。(電池から電池の)充電です。
この電圧差は最初からの生まれつきの物ですから、コレが何時までも続くのです。

 

 それに比べるとバッテリー上がりを起こしてエンジンが掛からない車に、
正常な車のバッテリーをブースターケーブルで繋ぐのは、全く違っていると解るでしょう。
又、大型充電器を繋いで急速充電したり、始動までするのも、
ブースターケーブルでの一時接続と同じ様な物です。一方の充電器からの充電ばかりで、
幾ら充電しても、その電圧差が いつまでも接近しない等と言う事は有りません。

 

 この辺で、最初のノートパソコンの電池に話しを戻しましょう。
電池容量(電流)の増加が欲しいのに、それが難しい事は 上記の解説で解りましたね。
でも、それでは、何故電圧の方を上げているのでしょう?
電圧を上げることは電池の素子(先に説明済みの化学成分により発生電圧が決まっているという、
鉛バッテリー2V マンガン乾電池1,5V等です。 パソコンではニッカドやニッケル水素で1,2V。
リチウムで3,6Vですから普通の電池パックは皆、 その整数倍電圧です)数を増やして、
電圧を上げて行くのです。しかし、パソコンの回路自体は下と同じ電圧(普通は5V)で動いていますから
皆内部の電源回路で変換して合わせてしまいます。
電圧が低いのは、別の事情が発生して困る事も増えますが、高い方は割合 楽なのです。
コレは暖房が簡単なのに比べ冷房が難しい事や、山道の下りと登りのドッチが楽か?に似ています。
そう言う訳で皆、電流容量を増やす代わりに、電圧を増やす方法で対応する方向へ流れてしまったのが、
昨今の電子機器業界の潮流です。
すると車のシガーライターソケット(バッテリー)電源からノートパソコンを充電しようとする時、
電圧不足で困ってしまいます。

 

ところが、旧型ノートパソコンを捜して来ると この問題は解決します。
ACアダプターの電圧が、これらの古い機種では大抵13,8Vとか14,5V程度ですから、
12Vバッテリー直結でも ほとんど動くのです。
因みに そうした製品の一つである私の愛機「チャンドラー2」と言う物で、
今も この原稿を作っているのですが、コレは7,2Vのリチウム電池を2個内蔵しています。
この製品の場合は電源以外も実に巧妙な具合で、
何もかもアッと驚くような仕様になってっているので、
コレクターズアイテムと化しています。
その2個の電池ですが問題の並列でも無く、直列でも無いのです。
1個を使い果たした時点で、巧くさっと、2個目に繋ぎ換えると言う切替を実施して
容量増加を図っています。
又、充電の時は並列に繋いで充電するので無く、別々に2組の充電を独立して行っている様です。
こうして、充電回路や消費電源回路を巧妙に切替して運用する事で、
この困った問題を見事に解決した製品も世の中には有ったのです。
私が試してみると、このパソコンは、充電器(外部電源アダプター)の電圧が
10,5Vくらいに落ちても正常に動作しますし、逆に16,5V迄 上がっても又壊れる事なく動作しました。

 

 此処でオマケに このパソコンのアッと驚く仕様の特長を述べますと、
何とA5サイズに近いノートパソコンで在りながら、
デスクトップパソコンと同じだけの入出力端子を殆ど持っている事です。
パラレル(プリンター)シリアル、モニター、USB、PS2(キーボードマウス)等の各ポートです。
しかし本物のデスクトップの様に2組は持っていません。1組ですが全部有ります。
理由は・・・・ノートパソコン用の各種付加機器類が世の中に無い時期の製品で在った事でしょう。
2組内蔵する電池だって実は、多メーカー各社共通規格のビデオカメラ、デジカメ用の物です。
ですからパソコン本体へ内蔵中に充電するだけでなく、他社の別売りの専用急速充電器を使って、
電池だけ単体充電をしておくという芸当も可能です。
最後の余談・・・もう一つの特長は・・・PCカードが同時に3枚装着可能なのです。
普通の増設メモリーとしての1枚、通信カード1枚、IDカード的な役目で1枚など重宝します。
筆者は増設メモりーとID的部分と移動性キャッシュを兼ねた1枚に纏め、
通信カード1枚の他、外部ドライブの増設接続などに使っていました。
更に改造してタッチ(スライド)パッドを従来無い場所へ増設し、
片手でパソコン自身を握ったままパッドを使いながらキー入力も出きる様に成っている
前代未聞の機械です。こうなると、もう、本人以外修理も不能です。

 

 この万能ノートパソコンの弱点は?外装ケースが華奢な事です。
チョット強く握るとハードディスクが壊れる事さえ有ります。
昨今は、その所為ではなく、寿命なのですが、
交換が他人の手でも私自身の手でも(病気後遺症の不自由さで)不可能になってしまい、
他メーカーの製品に換えられています。
実は十数年前、二十数年乗った愛車も、同じ様に、
他メーカーの新車に交替と云う様な目に遭っています。
こちらは修理どころか車検整備さえも自動車整備工場で怪しくなって
筆者を呼びに来る始末でした。・・・・ア、脱線

電流と寿命の変化

充電の話

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