閑悪ィ日誌 - 当社の事件簿-

その7
特別上告受理され理由書を提出


特別上告理由書
     平成一二年(小テ)第一号 特別上告事件

 初   審 徳島簡易裁判所 平成一一年小コ第二六号事件
 異議申立審 徳島簡易裁判所 平成一一年小エ第 一号事件

     特別上告人 朝日音響 株式会社 
             代表者 代表取締役 河野 繁美
    被特別上告人 株式会社 栄青写真社
             代表者 代表取締役 清家 晴信

 右事件の特別上告提起通知書を受け 本理由書を提出する。
(以下は原則として 民事訴訟法の条項順に従った)

一、民事訴訟法一六九条 及び同三一二条(2)項五に該当し 公開の
 規定に反する 口頭弁論が行われた。傍聴者が証人である。
  これは最初と 前任裁判官の転任直前に「調停」を勧められた
 だけの事を除き、数回行われ 明らかに調停とは異なる物である。
  その行われた原因は本来、此処で特別上告の理由とすべき物
 では無いが、本理由書七項で 関連して後述する。

二、同三一二条(2)項一に規定する「法律に従って判決裁判所が構成
 されていない」状況に値する。即ち少額訴訟法からの 異議申立
 による扱いは 通常の訴訟として進行すべき処が、同一審として
 取り扱われ、二審制により 異なる裁判官による審理を受ける
 権利を持つべきである。
  本来少額訴訟は 両者間に争いの無い状態を短期 且つ簡便に
 判決すべく 設けられた制度であり、明らかに争いが有る場合に
 さえ、少額訴訟の基本通り進行して終わらしめるべき物では無い。

  即ち少額訴訟の異議申し立てで、通常手続きに移行した場合も
 同一審と見なし、少額訴訟時の裁判官が引き続き担当する事は、
 上級審としての要件を欠いている。にも関わらず、上級審の道を
 閉ざしている事は 憲法の精神に反する結果を生じている。
  最初から主張に争いが有るか 或いは 意義申立時点で、裁判
 官の裁量に委ねず 一律に 完全な通常訴訟制度に移行し、控訴
 審制度に委ねるべきである。

  本来 初審の徳島簡易裁判所平成一一年小コ第二六号事件にて
 職権で訴訟原因の事故内容が書かれた 所謂調書を入手していた
 同簡裁としては、この時点で 素人である原被告の知識に対し、
 同事件を民事訴訟法三七三条(3)項四の規定により 通常手続きへ
 の移行を決定しなければならない立場に有ったと、考えられる。
  その調書の内容と 異なる事を、原被告が主張して争っている
 のだから、少額訴訟の制度には馴染まない点を汲み専門家である
 裁判官が、通常手続きへの移行を 指揮すべきであった。

三、同三一二条(2)項六「判決理由を付せず、又は理由に食い違いが
 有る状態」に該当する。

  警察の所謂調書には、誰が見ても明らかに 双方の立場を示す
 記載が有るにも関わらず、裁判官の心証や裁量権を持って その
 明白な事実を黙殺し 判断を加えていない。
  異議申し立て審に於いても 調書・証拠・証言が無視され、
 更に調書の内容と一致する警察官証言さえも 黙殺されている。

四、同三一二条(3)に 本件が準拠する状況に有る。 高等裁判所が
 上告裁判所の場合であると同様、憲法違反だけでなく法令違反を
 も扱う 拡大解釈運用が、一審制に在る本件にも適用されるべき
 と 信ずる。判決に影響する事が はっきり判る法令違反として、
 当理由書三(前)項・五項・七項・九項を 上げる。

五、同三二一条(1)「法律に従い確定した」とは言えない。原被告が
 一致し且つ警察の調書や それを裏付ける警察官の証言さえもが
 その存在事実に一言も触れられて無い。つまり「確定されず」に
 看過してしまった 多くの事実を含んでいる。「適法に確定した
 事実」と成るべきが無視され欠落している。因果関係を争うべき
 事実が提示されながら無視されている以上、再審理を必要とする。

  証言テープに存在する「被告証言が物理現象と矛盾する」点は
 虚偽証言か、さもなくば誤認意外に有り得ない 絶対事実で有り
 ながら、全く存在を無視された判決となっている。

六、少額訴訟の特則を定める同法三七三条(1)(2)項規定では、原告に
 意外な展開の場合も、原告からは 通常訴訟への移行が申し述べ
 出来ず、単なる異議申し立ての同一審とされる終局判決を迎える。
  事実 被告にだけ反訴や普通訴訟への移行意図を問い「被告の
 発言は全て無条件に通るが 原告は主張の全てに対し立証義務を
 負う」と申し渡された。被告が何を言っても通るなど馬鹿な話は
 無い。即ち同条(3)項四が裁判官により 適正に運用されない限り、
 道を全て固有の心証に因る「一審制で閉ざす」制度となっている。

  同法三八〇条(1) 及び 三二七条(2)の規定に基づき、特別上告
 だけが許される事は、本来の少額訴訟に馴染まない場合に対する
 控訴審の道を閉ざして居る。
  異議申し立て審が 控訴審に相当するならば、同一裁判官で
 審理が行われる事は「関与できない裁判官が判決に関与した」
 同法三一二条(2)項二にも該当する。
  この様な場合は 選択の余地無く普通訴訟に移行し、控訴審の
 道を残すべきである。

七、同三七三条(3)項四には 当理由書二項でも触れたが、少額訴訟
 制度での 一審制の矛盾により、特別上告人は適法な裁判が受け
 られなかった。裁判官が誤った心証を持つと最後までその心証が
 通ってしまう。陪審制の併用が切望される 所以である。
  それは同法三七七条に於いて控訴の権利をも奪っている為に、
 事実上 最後まで一貫して一裁判官の感情に委ねられる少額訴訟
 制度の 欠陥を露見するに至った。

  即ち初審で同所自身が職権により取り寄せた筈の「警察の物件
 事故報告書記載が、初審判決とは逆」として新規に証拠提出して
 いるにも関わらず関心を示さず、被告の発言を無条件採用し原告
 だけに対し多くの難条件を要求した事実は、誤った情報により 
 相手を間違えて 正義を通す為の心証を貫いた様に見える。

八、同三七七条・控訴の禁止が違法でなければ、三七三条(3)項四を
 より厳格に適用し、両者択一の制度を採るべきが法の道と言える。
 現状は どちらにも相当しない状況を生じせしめている。

九、本来 原告は保険会社に一任できる保険契約者であったが故に
 保険会社の勧める通りに 少額訴訟を開始したに過ぎない。
  当日限りの少額訴訟制度で 必ず一旦は終えてしまう不合理が
 生じ、原告からの「審理を尽くそう」という呼びかけを裁判官が
 無視し、無理矢理判決を出した感は傍聴者の目にも否めなかった。

  一回限りしか無い少額訴訟の口頭弁論の場で、被告が提出した
 乙一〜二号証を 原告に渡されていない程の不手際状況であった
 事実が、少額訴訟の未成熟・未整備状態を如実に示している。

  最終の準備書面内に記された鑑定の申出も 無視されている。
 ブレーキの掛け方次第で、速い車が短い距離を走る所要時間と
 絶対一致する時間内に、遅い車の方が長距離を走り得る訳が無い。
  原告が漫然と進行した様な判決文だが、原告が漫然と通過して
 衝突したのでなく、漫然と衝突したのは被告であり、原告は衝突
 「されて」いるのに、被告と原告を誤って解釈している。

  原被告の 最終準備書面を保険会社の担当者が見る限り、ほぼ
 原告側の完全勝訴に見えた内容が 五分五分とは、明らかに経験
 則に反する結果が 出ている。
 この様な場合は 現場立ち合いさえも行うべきである。
  個々の件を非難する積もりは無いが、本件は 裁判所側による
 手続き上の初歩ミスを皮切りに、証言録音複製テープ交付時の
 有り得ない様な異常録音と言い、全てが狂っている様に見える。

  差し戻し通常訴訟との判決を求める。又 この様な事が発生
 しないように 陪審制を併用する制度の成立を 希望する。

   平成一二年一一月一〇日
      右特別上告人 朝日音響株式会社
            代表者代表取締役 河野繁美  印

最高裁判所御中

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